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3月にはフレッシュに先立って300kmブロンプトンで走った。
毎年SR獲得を目標にしているので200kmブルベを探したが、近場ではしばらく開催されないので300kmで代替することにして、家から近い茨木スタートの「おいでよ ほくせつの森」に参加することにした。
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<目次>
□ 今年の方向性
□ 準備
□ ブルベでトレーニング
□ 痛みいろいろ
□ もどるよ ほくせつに
□ 所感
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□ 今年の方向性
次のPBPは2年後。ブロンプトンで参加するのが目標だが、今年は第二子出産後で自分の中ではリハビリ期間の位置づけ。ブロンプトンはアップライトな体勢で体幹を鍛えなくても乗れるのがメリットで、速度が遅くても追い込まなくても“ブロンプトンだからね”と言い訳ができてしまい、必ずしもトレーニングにならないのでロードバイクで走ることにした。昨年入手するもほとんど乗れていなかったオーダーメイドのクロモリロードバイク、HGSBTで走る。フレームビルダーが東畠さんなので、”ヒガシバタ”と呼んでいる。

ブランドイメージカラーはパープルだが、私の好みでグリーンに塗装してもらっている。PBPおよびオダックス近畿神戸班の山岳ブルベ(甲)、キャンプ泊する1000km以上を、長距離・ガタガタ道を疲労少なく走るためにオーダーしたバイクだ。次のPBPの相棒からは外してしまったが…。
今年でブルベ8年目。最初の頃は荷物が多く、リュックサックを背負うスタイルだったが、自転車キャンプをするようになってアイテムの取捨選択・軽量化が進み、さらにコンビニや宅急便営業所受け取りを利用したセルフドロップバッグで、最近はバイクパッキングで楽に走れるようになった。でも、ドロップバッグの受け取り・整理には意外と時間が掛かる。PBPを見据えて、原点回帰とまではいかないが、“できるだけ荷物全部持つ”スタイルで今年はいこうと考えた。今回はゴール後お風呂に寄ることにして、薄手の着替え一式をサドルバッグに入れて運ぶことにした。
□ 準備
タイトルのほくせつ(北摂)は大雑把には大阪北部を指す。大阪市のベッドタウンである一方で、それほど標高は高くないが茨木のように山がいっぱいある市もある。ルートはRide with GPSで累積標高3,638mと、やや登りが多い。雨は降らない予報で、朝は10℃でこの季節としては低め。普段はレインウェアが防寒着を兼ねるが、今回はモンベルのEXライト ウインドバイカー(#1130341(廃番)・現行品#1130413)を着ていくことにした。レインウェアより軽くなる。…積載を増やす方向にイマイチ振り切れない。日中は25℃まで上がるのでボトルは750mlを1本。風呂に備えてワイヤーロックも持って行く。ライトは距離に関わらず前後とも常に2灯。
□ ブルベでトレーニング
当日3時半頃に起床。さすがにまだ朝食を食べる気にならず、サプリとプロテインを飲むついでに水分を多めに摂って、5時スタートに向けて自走で出発。今まではタクシーを使っていたが、何度か茨木発着ブルベのスタート・ゴールにひやかしで行った甲斐あって、自走しやすいルートを発見したのだった。夏のウェアと薄手のウィンドブレーカーで予想よりは寒くなかった。
スタートで同じ5時スタートのりくらいまーさん(Twitter (X))に会う。神戸班の300km(甲)を走るのに先立って、勘を戻すそうだ。てっきりファストライドされるのかと思いきや、リハビリライドでペースにこだわらないということだったので、一緒に走ることになった。りくらいまーさんはいつも早々にレポートを仕上げておられるので紹介させていただく。
スタートの頃には寒さは和らぎ、ウィンドブレーカーは脱いでトップチューブバッグにしまう。朝食のおにぎりを食べて出発。最初はおなじみの茨木のヒルクライムコースを登る。直近では、昨年4月にこのHGSBTでチャイルドトレーラー付きで登ったルートである。
そのときに比べれば楽だ。通勤以外の実走は貴重。ブロンプトンではどうも追い込めないので、この日は心拍数高めで粘るの目標とした。7~8kmあたり、山手台という所の勾配がきついが、心拍数は最高163bpmにしかならず、それ以上は耐えられずに以降は160で頭打ち。心肺能力が落ちていることを実感する。後ろからどんどん抜かされていく。
府道110号線をひさしぶりに走る。それほど激坂はない。交通量の少ないルートで能勢方面に向かう。標高が上がって気温が下がったようで、風が冷たくて鼻水と涙が頻繁に出て忙しい。景色はといえば、山肌や道沿いの至る所で藤の花が咲いており、PC3の藤棚まで行かなくても満足しそうになった。22kmほど行くと、見ているだけで息が上がりそうな看板が。

2023年の神戸班200km(甲)の200VT(過去記事)で、中間地点のPCだった亀岡ゴルフクラブ。あの頃の体力は戻るのだろうか。
25分の貯金でPC1 るり渓温泉に到着。


何かおしゃれになっている。
しばらく先でりくらいまーさんの要望で公衆トイレに寄り、補給をしながら待っているとKAGEYAMAさんがやって来られる。街に出るまで10数kmという自転車にとっては絶妙な位置のトイレであった。KAGEYAMAさんとはその後、登りで追いつかれ抜かされ、平坦下りで追い抜くことを繰り返し、コントのようで次第に笑いがこみ上げてきてしまった。
□ 痛みいろいろ
全体を通して勾配はきつくても14%程度で激坂はないが、アップダウンは多い(だからコントになってしまう)。下ると登りのつらさは忘れるが、下りはあっという間に過ぎるので登りの記憶はおつりが出て残り、また登るのでずっと登らされている感覚になる。
リハビリライドにしては、これでもまずまずのペースだと思っていた。しかし、50kmも走っていないのに左の首筋が何の誘因もなく痛くなる。普段のバーハンドルと腕のポジションが違うからだろうか。先が思いやられる。また、新調したフィジークのシューズは微妙に足に合っておらず、早々に指周辺のわずかな出っ張りが圧迫で痛くなった。インソールはソールスターのカーボン使用のおろし立てで、硬めなので本来は慣らしが必要。足裏にしびれ感が頻繁に出て、時々パワーを緩めなければならなかった。

57km地点、地味な青のローソン篠山安田店で休憩。まだあまり補給を欲していないので、甘くて簡単に食べられるを物を。ここからは時折向かい風に。りくらいまーさんと先頭交代しながら進む。60km余りの緩い登りで、6時スタートのえむきゅうさんのリカンベントに颯爽と抜かされる。
93km地点、PC2 ファミリーマート春日インター店に1時間弱の貯金で到着。

まだ補給はあまり必要とせず、おにぎり1個といちご大福を食べる。
写真の通りのよい天気。PC3までは登りやすいほどよい勾配。


129km、PC3 才の神の藤
ゴールデンウイークで人が多い。藤の香りより出店の軽食の匂いが勝る。おいしそうだけど、もう16kmで昼食予定だった綾部に入るので、時間のロスが惜しくて我慢する。PC4は綾部市街のどこのレシートでもよい。事前に調べていた候補の中から、りくらいまーさんの希望でマクドナルドに行こうという話になった。マクドナルドはいつもモバイルオーダーで運んで来てもらっていて、レシートをもらうのが手間に思えたので、ローソンで飲料の補充を兼ねて少し買い物をしてレシートをもらうことにした。
PC5の佐々里峠まで2023年の600VT(過去記事)で通った道を行くが、あまり記憶に残っていなかった。だいぶ足が疲れていたが、心拍はもう160には届かなくなっていて、150以上を目標にがんばって登る。

192km地点のかやぶきの里で休憩、ソフトクリームとコーヒー飲料を購入。この近くでフレッシュチームでキャンプ(過去記事)をしたこともあり、いろいろ懐かしい。

必ず寄る地蔵の湧水。わりとオープンでワイルドな水場だが、ボトルに入るくらいの量ではお腹の変調は今のところない。
ざっくり貯金を計算し、もう急がなくてよいだろう、という話をした。佐々里峠を登った600VTの記憶は残っておらず(実際、過去記事にも登場していなかった)、時折出て来る14%をゆっくり登る。今の体力なら、今までなら登りで脚を回すたびにサドルから後ろにお尻が滑り落ちてくるだろうのに、全く滑ってこない。それに腰の痛みがあまりなく、新車にする際にギアを落とした効果が出ていたと思う。

214km地点、PC5 佐々里峠。この石室は何となく見覚えがある。

リスタートすると、何の種類かは分からなかったが桜が咲いていてきれいだった。この先の下りを日没前に走ることができたのが助かった。
□ もどるよ ほくせつに
下りはなぜか2人で飛ばしまくることになった。前に出ると引かなければとお互い思うようで、後ろを走っているとしんどくなってきて、前を走っているほうが楽と思えるようになる。順調なペースで19時過ぎに247.5km地点、PC6コンビニに到着。貯金は2時間以上ある。ミートソーススパゲッティとマウトレーニアのカフェラテを夕飯に。残りは55kmほどだ。
ノンストップで行くつもりだったが、りくらいまーさんが水を所望し、亀岡のコンビニに寄る。私もついでに300mlのコーラで補給を足しておく。前のコンビニで十分補給できていたはずだったが小腹が減っていた。どうやら補給のコツも忘れているようだった。
ところで私の自転車、ハンドルにバッグやマウント類を付けやすくするため、フォークの左右ににダボ孔を作ってもらうことでライトを下のほうに付けている。

右側にはランタイムが長く、横方向の照射範囲が広くて軽量なGVOLT70を、左側にはVOLT800 NEOを取り付けたところ、

右側のタイヤの影がかなりはっきり見えて気になった。走るのにはさほど支障ないかと思いきや、暗い山の中の道の右カーブで

こんな感じでカーブ先がかなり見にくく、これは対策しなければw と思った。右側もVOLT NEOにするか、GVOLT70の光量を上げる必要がある。
休憩後はしばらくちまちました登りが続いた。林道っぽい雰囲気の狭い道に差し掛かるところで、道路の縦のひび割れの縁の段差でバランスを崩したが、幸い転倒はしなかった。段差に気づいていなかったので、もしかしたら上記のライトの光量の左右差が関係していたかもしれない。
亀岡と高槻の境辺りまで少し登る道があった。登坂時は心を無にしてサイコンをチラチラ見て”まだか…まだか…”とひたすら唱えるしかない私。特に景色の見えないブルベの夜は実走Zwiftくらいにしか思っていないが、りくらいまーさんは何だか上のほうを見て「あそこが峠かな」などと言っていた。理由を聞くと、木の隙間から空が見えるから、らしい。たまには顔を上げて登るのもよいかもしれない。体力があれば。
最後は北摂のサイクリストなら一度は走ったり迷い込んだりしたことがあるであろう府道46号線。ゴールデンウイークの夜でもそれなりの大型車の交通量があり、スピードに乗りやすい下りだがプレッシャーを感じる道だ。車にスペースを空けるようアピールしながら、ゴールのローソン茨木南耳原(みのはら)店に到着! 登ったわりには余裕があった。この日はRM430近畿1560km旅鳥(オダックス近畿)の最終日でもあり、仲間たちの経過を気にしながら走っていたが、Twitterで北海道からのゴールの報を目にできてそれもうれしかった。

少し移動して、ゴール受付をしたら雨が降って来た。入浴してから帰宅しようと思っていたが、結局300km運んだ着替えは持ち帰ることになったのだった。
□ 所感
茨木スタートは近いというのもあるが、いつもそれなりの登りがあるので走り甲斐がある。それでいて、今回は景色もよく信号が少なく、本調子でなくても快走できた。満足度は高い。
ロードバイクでのブルベ完走の感想は、毎度のことながら“ロードバイクってチート級だな”に尽きる。それなのに、ロードバイクで走ると追われている感、焦燥感がある。トラブルに備えて時間を稼げるときに稼がなくてはという気持ちが強い。だからトレーニングにはいいと思う。ブロンプトンだと貯金を稼ぐという感覚があまりなく、トラブルツーアウトで退場みたいな完走の白黒ラインがはっきりしていて、”焦っても仕方ない”という鈍感力、ギリギリ隊マインドが培われる。これも本当の撤退ラインを見極める上では悪くはない。
ひさしぶり過ぎて体の痛みの問題が多々あった。以前に乗っていたカーボンロードに比べて遥かに体の負担は少なく、オーダー車でなければもっと様々な所が痛くなって精神力がやられていたと思う。BBを高くしたので乗り降りでペダルを無駄に踏んでしまったようで、右膝が痛くなった。帰宅後、水分を十分取ってからロキソプロフェンを飲んで退散させた。上半身の筋力が落ちているので首肩の重だるさや痛みもあった。シューズが合っていないのはシューズストレッチャーで広げてみることにした。そんなこんなで、次はロードバイクで400kmへ。




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