今年はブロンプトンでのSRを目指していたので(過去形)、その400km候補として過去に走ったことのあるわりと平坦な”追い風400″を選んだ。AJ神奈川主催、三河安城発、逗子着のワンウェイブルベである。コースも一緒でPCが違うくらい、前回は妊娠中に完走しているので、ブロンプトンでも完走見込みは高いと踏んでいた。が、新年早々にブロプトンが自走不能になり、結局ロードバイクで行くことになった。新たな目標として、前回達成できなかった23時間切りを改めて、今度こそはと1時間早い22時間切りを設定した。前回の記録はこちら↓
ゴー イースト ~追い風400~
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<目次>
□ 準備
□ 出発~愛知県
□ 静岡県前半 ~峠の豚汁~
□ 静岡県後半 ~日の出~
□ 神奈川県~ゴール
□ 所感
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□ 準備
天候には恵まれ、雨は降らず日中は暖かく、夜も氷点下になることはないという。8℃くらいをベースにして、夜間はレインウェア上下を着て、手袋はKabuto SFG-2という春秋用グローブと防寒テムレスを使い分けることにした。休憩を少なくするため、少し多めに補給を持っていくことにした。ブルベではたいていジェル入りソフトフラスクを持参しているが、今回は量多めの250ml (8oz)のほうを準備した。
朝は平日より少し遅く起き、余裕を持って三河安城に着くことにした。前回はスタート受付が混んでいる時間帯になり、遅めのウェーブになったからだ。三河安城駅に着いてから待合室で待っていたが、ここはレインウェアを着ても寒かった。多分屋外のほうが暖かかっただろう。
11時になると駅構内の店が開き始め、ラーメン定食(餃子とご飯付き)を食べた。3番乗りくらいだったので、意外と時間が掛かってしまった。

餃子が見切れている。
□ 出発~愛知県
輪行解除して12:10頃に受付したが、すでに第1ウェーブは埋まっていた。参加者が大変多く、150人とのこと(@_@) Twitterでやり取りのある人たちも参加しているのは知っていたが、とても見つけ出せなかった。AJ神奈川は人数制限なしの女性枠があるためか女性も多かったし、シニアも結構おられた。荷物預かりは出発時間ごとに大きな袋に入れるパターン。DNF時のための着払い伝票も要求されず、スタッフのこなす労力は相当ではないかと想像した。
人数が多いと装備をたくさん眺められるのがおもしろい。時代の流れで最近ディスクブレーキ車が増えている印象。フロントライトをフォークに付ける方法を最近調べていて、その辺りを入念に観察させてもらった。リアライトをトマトが実るかのようにたくさん装着している人は多く、私が見た中で一番多かったのはサドルバッグへの取り付けを含めて5個だった。ハンドル周りの工夫としては、シリコンのスマホホルダーにキューシートを付けるという柔軟な発想が印象に残った。
ブリーフィング後、ウェーブごとに車検を経てスタート。日が照っていて日向は暑いくらいだった。最高気温はサイコン上の参考値では21℃を記録していた。それにしても、速い人が多い。最初は交通量が多いので車や後方に気を遣って走った。途中で過去のコースを知るベテランさんと話す。道もよく覚えておられて頼りになった。
19km地点で前回写真を撮り損ねた大井池を撮影。

人造池でアースダムという灌漑用の小規模ダムで、春は桜の名所らしい。
この辺りから少し登りなので人がばらけるかと思ったが、人数が多いからなのか思ったほどはばらけなかった。
わりと固まったままPC1のコンビニに到着。遅いおやつといった時間。交通量が比較的多い区間であまり追い抜かずに来たためか、前回より5分早い程度だった。トイレにも行こうと思ったが、女性参加者が多くてサイクリングイベントでは珍しく女性のトイレに数人並んでいたので、早めにスタートして次のPCで行くことにした。
□ 静岡県前半 ~峠の豚汁~
68km地点で浜松市に入る。浜名湖を左手に見ながら海沿いに出る。

夕日と赤い鳥居がいいなと思い、思わず写真を撮った。この赤鳥居、後から調べると神社ではなく弁天島のシンボルとして建てられたシンボルタワーなのだそうだ。

もうしばらく行くと、こじんまりとした鳥居が見え、こちらは辨天(べんてん)神社。
基本1人で黙々と走っていて一人旅かなと思っていても、写真を撮っているとどんどん抜かされるくらい人が多く、後ろに付かせてもらうことも多かった。次のチェックポイントのコンビニまでは時速30km/hのトレインに乗ってしまい、ちょっとしんどかった。ちょうど夕食時にコンビニに着くことができ、イートインでスパゲッティとカフェラテを摂取した。8℃レベルの手袋をインナーグローブ+防寒テムレスに変えて夜の寒さに備えた。
このコンビニで2つのトラブルに気づく。楽に補給できるようにしたソフトフラスクを紛失。前のコンビニで荷物整理のときに落としてしまったか、道中の振動でポーチから飛び出したのに気づかなかったかのどちらかだ。安くない物だし補給のための休憩が増えるし、落としてしまえばゴミなわけで環境にもやさしくないのでショックだった。また、サドルバッグの接着剥がれに気づく。

Apiduraの防水サドルバッグで数回しか使っていないのだけど、弱すぎない?ロールアップしたら中身が飛び出すことはなさそうだったので、何となかったけど。
ここからしばらくはリアルローラー練をしているような気分だった。暗くてよい眺望が望めるわけではないので、淡々とペダルを回す。暗くても印象的に残っているのは御前崎の原発と風力発電の風車くらいだ。
何かのタイミングでしばらく前を引いてくれる参加者がいたが、午後スタートの影響で眠気が出てきたので前のチェックポイントから80kmくらいでお別れしてコンビニ休憩。前回よりは休憩が1ヶ所減らせていたが、ペースを保ちにくい時間帯だった。1人で走っていると、高速で進んでグルメを楽しんで走っている一行がビューンと通り過ぎて行った。会話しながらもとても後ろにすら付ける速さではなくて、真似できないなーと思いながらも少し気合が入ってペースが戻る。
PC2は明治トンネルを抜けた所。

トンネル前にはお手製の看板がライトアップされている。トンネルまでは登りだが、足付きなしで登れるのは前回で判明しているので今回は写真優先。


前回は怖い雰囲気を感じたが、今回は慣れたのか平気だった。1時間ほど早く到着したこともあるかもしれない。

出口でチェックを受けて豚汁をいただく。ベンチにはアルミレジャーシートが敷かれ、ストーブも焚かれていて冷えないように心配りされていた。本当におもてなしだ。
□ 静岡県後半 ~日の出~
この後、前回の記憶ではしばらく調子がよかったと振り返っているが、単に下り基調なだけだった。定番の休憩所となる駿河健康ランド付近は自歩道を走るが、くねくねしていて走りにくかった。先行者がいたので比較的スムーズに走ることができて助かった。
日が変わるとまた眠気が出てきたので55kmほど進んだ富士市のコンビニで休憩。仮眠を取ろうと思うほどではない中途半端な感じで、これから伊豆半島を登れば目が覚めるだろうと、カフェインを摂って再出発。勾配はあまりきつくないのに覚醒度が足りずペースはかなり遅かったと思うが、気づいたらさらに50kmほど進んでPC3の伊豆のコンビニに着いていた。体感での気温は0~2℃くらいで寒いと感じ、レインウェア上下を防寒着として着た。着るタイミングはちょっと遅かったようだ。
コンビニの少し前から高度は下がるので、以降はそれほど寒くなかった。熱海市に入ると海岸線沿いのきつめのアップダウンが始まる。

熱海で日の出を迎えた。早朝も交通量は多めで、混雑していないぶん車が登りでアクセルを踏みながら近くをびゅんびゅん通過していくのでひやひやする。この辺りに熱海桜標準木があり、早咲きの桜が大変見頃だったと後からTwitterで知った。ルート上だったが全く見た記憶がなくて、別の世界線の話のようだった。
□ 神奈川県~ゴール
日が出たら眠気はすっかり取れて、通過チェックの根府川駅に向かう。着く少し前の小高い所で、電車が海の上を走っているかのような光景を見ることができた。通過時刻を調整して写真に収めるのもいいかもしれない。

前回通り過ぎて下ってしまった根府川駅。やはり今回も通り過ぎてしまい、ちょっと登り返すことになった。
ゴールまでは残り50km。トラブルがなければ22時間切りは確実だ。トラブルに備えて目標に向かって飛ばす。終盤まで来ても結構参加者に会うもので、ちょっと一人で走りたい気分だったので信号のストップアンドゴーでちぎろうとするも、結局力不足でちぎることができなくて都合よく前を引くだけの人になってしまった。これはこれで、ペースの維持につなげることができた。
完全に朝になると、都会の観光地という雰囲気で交通量はかなり増えて来た。信号も結構多くて走りにくい。驚いたことに地元民であろうサイクリストが多く、こんな過酷な交通の中でも走っているのだなぁと感心する。

江の島。指が入ってしまっている…。左手の方(北)には緑の江ノ電(江ノ島電鉄)も見ることができた。
無事、目標通りの21時間台でゴール。途中でサイコンがフリーズしなければ、そもそも休憩を減らせていれば21時間切りも狙えただろうか。
ゴールしました!目標だった22時間切り。反省点は多い。疲れた😇
サドルバッグの接着剥がれもドキドキした😇#BRM204神奈川400km追い風 pic.twitter.com/zv5wx795el— 門川彩雷 (@ayalalmngl) February 5, 2023
手厚く準備されたお菓子と飲み物をいただき、お風呂独り占めさせてもらった。早めゴールの特権である。
□ 所感
まずタイトルの追い風だが、今回は静岡前半ではたまに向かい風を感じたが、ほぼ全域にわたって吹いていたと思う。自分なりのハイペースを保つことを目標に走ったが、風に随分助けられていたのだろう。前半飛ばし気味だった結果、結局は午後スタートの影響もあって、疲れがいつもより早く出て失速するのも早かった。それでも、感覚的には普段のような同じ出力で走り続けるイメージよりは速かったのではないかと思う。今回のような走り方は普段することはないが、たまにはやってみて自分の力の特徴を知って今後計画に役立てたい。
同じコースのブルベがまた開催されるなら、ブロンプトンで参加して、今回写真に撮れなかった所を中心にチェックしたい。[場所・愛知][場所・静岡][場所・神奈川]



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