ブロンプトン+チャイルドトレーラーで親子自転車キャンプ&北海道ツーリング Part 3: 丸瀬布いこいの森オートキャンプ場@北海道紋別郡遠軽町

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 1泊目は旭川の神楽岡公園少年キャンプ村。

2泊目は上川の上川ファミリーオートキャンプ村に宿泊。

3日目は約70km走り、この旅のメインである丸瀬布(まるせっぷ)いこいの森を目指します。
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<目次>
□ 北見峠
□ 白滝
□ 丸瀬布いこいの森オートキャンプ場
□ 晴れの朝

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□ 北見峠
 3日目は72.3km・累積標高723mのそこそこ登るルートです。そこそこの雨の中、8:00に上川ファミリーオートキャンプ村を出発。

今回は子連れなので、天気や体調次第では電車輪行に変更するつもりでした。特に今回の区間は一番頼りにしていたのですが、ちょうどこの日までJR石北本線が運休。代行バスが出てはいましたが、問い合わせすると自転車を運べるかどうか確約が取れなかったので、ひとまず進むことにしました。
上川町.jpg
 国道333号線の緩い登りを東進していきます。旭川紋別自動車道(E39・国道450号・無料)が開通していから利用が減っているといのことですが、手入れされていてきれいで走りやすい道でした。旭川の黄色い道路パトロールカーが通り過ぎて行き、何となく心強かったです。熊鈴をお供に、疲れないペースでゆっくり登って行きます。今回主に使った熊鈴はこちら。

Amazon: 冒険倶楽部 消音小熊ちゃんベル 小 (熊鈴)

ベルモントと中林製作所で同じ製品を扱っているようです(どちらも新潟県三条市の会社?)。大きいサイズもあります。
熊鈴には丸い鈴状のものとベルの形状とあり今回両方使いましたが、舗装路を走る自転車の場合はあまり上下に揺れないので、ベルの形状のほうが鳴りやすいと感じました。小熊ちゃんベル小をフロントバッグに付けて走ったところ、常に鳴り続けているとは言い難かったですが、ハンドルが揺れると風鈴のように音が響いていました。消音機能があるのも便利でした。
 国道273号線と分岐すると、少しずつ勾配が強くなりました。6速のブロンプトンなので十分登れますが、ギアの差が大きいのでできるだけ重いギアのまま立ち漕ぎして登ります。熊鈴を鳴らしつつ、熊に呪詛を吐きながら登り続けていると、北見峠1.5km手前で先ほどの道路パトロールカーがもう一度後ろからやって来ました。通りすがりに「登りはもう少しだから。がんばって。」と声を掛けられました。北海道旅行中、「気をつけて」とは言わず「がんばって」とだけ言われたり、両方言われるにしても「がんばって」のほうを強調されたりすることが多かったのが印象的でした。もはや挨拶代わりにやたら「気ぃつけや」と言ってしまう大阪人ですが、道民風もクールでいいなと感じました。

北見峠(の駐車スペース)に到着。一瞬山々が見えて子どもが「富士山みたい!」と言いましたが、あっという間に隠れてしまいました。
今は特段休憩施設もトイレすらもなく、”中央道路開削 殉難者慰霊の碑”があるだけでした。今回の旅のルート上には至る所に碑があり、これがいわゆる”囚人道路”なのだと知りました。4年前の北海道旅行では走ることを楽しむだけだったのですが、ロシアが戦争を続けている今、今回のルートの道路が作られた重みとインフラのありがたさを実感したのでした。
参考1: 北見市のウェブサイト →今回のルートは中央道路そのものでした。
参考2: 月形町のウェブサイト

□ 白滝
 峠を登り切る頃には雨は止んでいて、ウィンドブレーカー代わりにレインジャケットだけ着たままで下りました。そうしているうちに晴れてきました。
R333

赤白の矢印は道路の端を示していて視線誘導標と言い、「ここまで除雪」という意味だそうです。
 気持ちよく下ってそのまま進みたいところでしたが、補給できる場所でしておかないと前日のようにつらくなるかもしれないので、33km地点で道の駅しらたきに寄り道しました。辿りつくまで2kmほど登らなければならず、何度かUターンしたくなりました。
 自動車専用道路からの車の出入りに注意し、道の駅の裏側の駐車場に自転車を駐輪。晴れてきたのでレインウェアを完全に脱ぎました。自販機休憩だけではもったいなかったので、建物にも入ってみることに。
bear
小熊の剥製がお出迎え。子どもは「熊さんふわふわ~♪」と触っていましたが、いろいろ複雑な気持ちです。
店内で売っていたソフトクリームを朝のおやつに選び、子どもにも少し分けて堪能しました。
 ここから丸瀬布(まるせっぷ)の町までは下り基調。風向きもよかったのでしょう、すごく快走でした。
R333
とうもろこし畑。いろいろな畑が増えてきました。
道の駅まるせっぷでは食事っぽい物が入手できず、近くのセイコーマート丸瀬布店で昼食。イートインがないので子どもはトレーラーの座席に座って、私は立ったまま食べました。ここからキャンプ場まで約10kmは補給場所がないので、翌日の朝食を少し多めに買っておきました。
R333

□ 丸瀬布いこいの森オートキャンプ場
 キャンプ場まで、道道1070号線を南進し、緩いアップダウンを繰り返しながら登って行きます。車通りはそこそこあります。10kmほど進むと左右に手入れされた草地が広がり、一目で丸瀬布森林公園いこいの森と分かりました。もう少し進むと入口には踏切が。ここは期間限定で蒸気機関車(SL)に乗れるキャンプ場でもあるのです!
 14:00キャンプ場着。グロス12で計算通りのペースでした。まずはセンターハウスで受付。ネット予約の予約番号が必要ですが、3日前にリマインダーメールが届く親切設定。大人入場料800円、フリーサイト200円、燃やすごみ用袋30L 60円の合計1,060円を支払いました。おむつは燃やすごみでOK。施設案内の紙、自転車に貼る利用者ステッカーと指定のゴミ袋を受け取りました。
 北海道は8月下旬には学校が始まってしまうそうで、この日が最後の夏休みとのことでした。なるほど、8月にもかかわらず、日曜日とはいえ通常期の料金だった理由が分かりました。サイトも混んでいません。受付でもらった案内の写真です。


フリーサイトは白テープで区切られた区画サイトで、その中に設営をするようになっていました。フリーサイトと書かれている部分だけでなく、赤ペンの範囲も設営OKなのだそうです。雨のときに少し屋根を借りたくて、炊事場にほど近くにあったBBQ用の東屋に近い場所を陣取りました。

後ろのほうにSLが写っていますが、小さくて見えないですね。
のどかな景色ですが、もし動画で撮っていたらカラスの鳴き声がひっきりなしに入っていることでしょう。ご飯を狙われています。受付で食料の扱いに気を付けるよう注意されました。今回はベアキャニスター(別名: 熊缶)を持って行っていました。

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開けるコツがあって、熊の能力ですら簡単には開けられない容器で、ガチの熊出没地域では食料品をこれに入れて安全のためテントから離れた所に置いておくそうです。今回はそんな地域ではないですが、キツネやカラス対策で持って行き、これに食料や食品ゴミを仕舞ってテントに入れていました。
 カラス対策を済ませてテントを離れ、いよいよSLに乗ります。丸瀬布森林公園いこいの森を走る森林鉄道、雨宮21号は国内唯一の動く森林鉄道蒸気機関車なのだそうです。

広告のマウレ山荘が気になります。こういう場所は、冬季に自転車なしで観光で行きたいですね。



本物の石炭、黒い煙、本当の汽笛。鉄分のない大人でも最高だと思いました。
30分弱で下車。特別な体験に、子どもも1回で満足してくれました。

少し離れた所に、国鉄スハ43形客車(Wikipedia調べ)が置かれていました。今度は延々と車掌さんごっこに付き合わされました。
 17:00になったのでテントに戻って夕飯の準備です。夏場のツーリングでは生肉を買えないので、たんぱく質の確保に悩むのですが、


センターハウスにBBQ用の肉の自販機がありました。一番量の少ないやきとりを購入。
冷凍の焼き鳥パックをお湯で解凍し、串から外してばらしてフライパンで焼きました。その他は定番の、乾燥パスタ+乾燥野菜の湯戻し、モンベルのお米、お吸い物、チーズ、パンなど。お肉が加わったことで、いつもよりも和やかな親子の時間が流れていました。
 と、そこへ、ポツ…ポツとしたかと思うとザザーッと強めの雨が降って来ました。雨の中で悠々とパンを食べる子ども…動じなさすぎ…。子どもを東屋に一旦入らせて、パンをそのまま食べさせました。東屋の近くにテントを設営していたことがここで役立ちます。私はほぼ食べ終わっていたので、洗い物とおおよその片付けを雨の中、時々おかわりを所望されながら大慌てで済ませました。
 雨はわりとすぐにおさまり、あんなに必死に片付けたのは何だったのか、という気持ちにorz 念のためにレインウェアを持って、隣の丸瀬布温泉やまびこにお風呂へ。子どもも温泉が好きで、”温泉に行くよ”というと機嫌よくしてくれます。ただ「温泉卵食べたい♪」と言うので何か勘違いをしているかもしれません。ここの温泉もいいお湯でしたが、子どもと好みの温度が合わず、落ち着いて一緒に入れず慌ただしくなってしまいました。
 入浴後はセンターハウスのコインランドリーで洗濯をしつつ、WiFiを借りてTwitterをしたりお茶を飲んだり、子どもとパンフレットを読んだりして乾燥まで待ちました。

□ 晴れの朝
 サイトに戻って寝て、朝はやはりカラスに起こされました。言葉では説明しにくいのですが、北海道のカラスは空高くを飛んだり、食べ物への執着が強かったり、何だか力強くて生き生きとしています。
 前日セイコーマートで買った朝ご飯を食べて撤収。グランドシートは昨晩の雨で濡れていて、晴れてはいたものの完全には乾かせないまま畳んで積むことになりました。
 出発前に子どもに少し池で遊んでもらいました。石を水辺に投げ込むのが最近のブーム。他にも遊具や散策できる場所がありましたが、1泊では回り切れないくらい充実していました。

目の前の武利川(むりいがわ)を引き込んだじゃぶじゃぶ池。
MuriiRiver
7年前にはこの武利川の氾濫でキャンプ場や線路や遊具が壊れ、復旧に約2年も掛かったそうです。

 8時過ぎ、次は73kmのルートで留辺蘂(るべしべ)を目指します。続きは後日リンクを貼ります。
追記(2023/9/20): 続きです。

今回利用した丸瀬布いこいの森オートキャンプ場について、以下にまとめました。

<丸瀬布いこいの森オートキャンプ場>
ウェブサイト
Facebook
(雨宮21号の運行情報多め)利用期間: 4月29日(土)~10月22日(日) (2023年度)
・チェックイン13:00~17:00
・チェックアウト~11:00
・予約: ネット予約
・料金: 通常期と繁忙期・閑散期設定あり。
 通常料金で入場料…高校生以上800円、小学生以上400円
 +フリーサイト(バイク・けん引車両など) 200円
特徴: 蒸気機関車雨宮21号に乗れる(繫忙期以外は要確認)。
設備:
・SLは30分ごと(12:30は運行なし)。たまにDL機関車も。大人800円、小人(4歳以上)400円
・トイレきれい。身障者用もあり。
・コインシャワーあり(24時間使用可・10分200円)。
・コインランドリーあり(24時間使用可・洗濯200円・乾燥100円)。
・自動販売機あり。肉類の扱いあり。
・WiFiあり。
・ゴミ処理: 燃やすごみ・燃やさないゴミ、30L 60円・45L 90円
<周辺施設>
・入浴: 丸瀬布温泉やまびこ(火曜定休。夏休みは営業、冬は休業。食堂なし。)
 マウレ山荘…2.2km

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