大阪北部地震からそろそろ1年。被害が少なかったとはいえ、ブルーシートをかぶった家がちらほら見え、借りている部屋の細々した補修を管理会社に依頼しても業者がつかまらなかったり、実家は改修中だったりします。
災害への備えとしては、「2018年ふりかえり」に少し書いたように、自転車用に買い込んでいた大量の水と補給食が精神的な安定剤となりました。サイクリングを続けることが食料備蓄を兼ねていることは、自分にとって特別なことをしなくてもいいことなので一石二鳥です。加えて、今年からキャンプを始めたことで、ガス・調理用品、テント・寝袋・マット、ライト類、大きいクーラーボックスなどもいつも間にか揃ってしまいました。これで、自宅にたどり着きさえすればしばらく生活できそうという見込みが立ちました。
あと残るは、「外出先で被災したら?」という点です。私と家族の勤務先はいずれも家から20kmくらいで、歩いて帰るなら5~6時間は掛かると思われます。その間に最低限必要な物を持ち歩けるようにしようというのが、携帯ミニ防災袋を作る切っ掛けでした。必要な物品を調べていくうちに、「これはキャンプ用のがそのまま使えるんじゃない?」と気づき、作ることが目的というか楽しくなってしまったのでした。
以下、ミニ防災袋とその中身です。

1. 袋: SEA TO SUMMIT ウルトラSILドライサック 1L (20g)
キャンプで定番のサックです。ポーチより軽く出し入れが楽なのがメリット。デメリットは詰めるのにコツがいることくらいでしょうか。
2. ヘッドライト: GENTOS LEDヘッドライト 95ルーメン (65g)
安くて電池込みで65gと軽量、エコモード(20ルーメン)なら20時間もつというコスパのよい製品。Highモードでも7.5時間もつので、想定している帰宅時間内なら十分です。ちょっと照らすだけの赤色LEDモードもあり、節電もできます。
ヘッドライトにすると両手が空くので、これから買うなら懐中電灯よりこちらのほうがオススメです。
3. ホイッスル
防災グッズや防犯グッズの定番ですが、ホイッスルを使って助けを呼びたいような状況で、容易にホイッスルが取り出せる状況なんてあるのだろうかと思うのですが。自分のためというより、誰かのためのものになりそうですね。
値段はピンキリで、レビューを見て楽に吹けるのを選ぶのがいいと思います。コンパス付きなど多機能の製品もあるのでそのあたりは好みで。
4. コンパクトタオル: 100均 コンパクトタオル(圧縮タオル)
これはダイソーで購入したものです。サイズがいくつかあり、小さいものはラムネと間違えそうなほど。誤飲に注意です(^-^; 水で戻して使うので水が必要です。乾いた状態で拭き取るということには向きませんが、何か拭きたいときにはこの状態で水分を吸収させるといいかもしれまん。
5. 携帯トイレ: 携帯救急トイレ「迷彩」
携帯トイレには小のみ対応のものと、大もOKなものとがあります。これは大もOKで、きちんとチャックをすれば家庭で普通ゴミに捨てることができるものです。水溶性ティッシュがセットになっているので、とりあえずティッシュだけ使いたい状況でも役立ちます。きれいな状態であれば、水2Lを入れて運んだり、煮炊きに使ったりもできるそうです。多摩川クラフトという会社の製品で、紹介ページがなかなか気合が入っているのでぜひ見てください。
ちなみに、私は2011年の東日本大震災の年に、高速道路で渋滞中にトイレに行きたくなったのを切っ掛けに、携帯トイレを購入しました。この9年で私が携帯トイレを使ったのは、車内での小1回のみです。
6. ウインドブレーカー: モンベル EXライトウインドパーカ (59g)
フードありで59gと超軽量、あまりにも薄くて「ゴミ袋」とも一部で言われるモンベル製品です。撥水性も優れていて、多少の雨なら耐えられます。
アルミシートの代わりに、普段使いもできる防風・ちょっとした防寒用としてチョイスしました。

このアルミシートより20gほど軽くなりますが、さすがにブランケット代わりにはならないので、あくまで帰宅まで何とかしのぐことを目的としています。
7. 携帯ラジオ: 緊急用カード型ラジオ ワイドFM対応 (20g)
情報を得るのにスマホばかり使っているとすぐ電池がなくなるため、ラジオで情報を得ようというのがこれの目的です。
ワイドFMは、災害や電波障害に強いFMの周波数を使ってAMラジオの番組を放送・受信する、というものだそうです。まだ対応している放送局が少ないですが、これからラジオを買うのであればワイドFM対応のものがよいと思います。
しかし、カード型ラジオってもうほぼ販売されていないんですね。実質この製品しか選択肢はありません。電池はサイクリストにはお馴染みのCR2032、音量調節機能はなく、見た目はチープです。楽天でも取り扱っているショップがあるので探してみてください。
8: 行動食: ようかん1個200kcal
私のサイクリング用の補給食、チョコえいようかんは、賞味期限3年間です。チョコでない普通のえいようかんは、170kcalですが賞味期限5年です。
9. 防災カード: 災害伝言ダイヤル説明書&連絡先一覧
最初は「消防庁 防災マニュアル」からいくつか項目を抜粋し、役立ちそうなサイトや市役所・交通機関のQRコードなども準備して、A4 1枚に印刷して名刺サイズに折りたたみ、読み物になる冊子のようなものを作りました。
が、第1版を読んだ家族から、「これって非常時に読むものでなくて、普段から勉強しておくことだよね」と一蹴されました。
そこで、マニュアルは普段家の中で目に付くところに貼り、お役立ちサイトはあらかじめスマホのお気に入りに登録することにしました。
その結果、災害伝言ダイヤルの使い方と連絡先一覧のみになったのです。想定しているのは、スマホの電池がなくなったときに家族と連絡を取りたい、という状況です。

すでに救急カードなどを持っている人は、それと兼ねるといいかもしれません。
10. 現金
スマホの電池がなくなって公衆電話を使いたくなったら10円か100円が必要だよね(ノリで1000円札も入れてみた)。
11. ゴミ袋
もしも携帯トイレを使ったら何か入れて帰るものが欲しいだろうと思って入れました。
普通に袋としても使えるので、荷物をまとめるのにもいいかなと。
12. ジップ付きビニール袋: 名刺サイズとA5サイズ
いずれも100均で買いました。防災カードを名刺サイズ、ウィンドブレーカーとラジオをA5サイズに入れました。空気をうまく抜くとウィンドブレーカーはかなりコンパクトになります。
ここまでまとめて370gになります。決して重くはないと思いますが、見た目がコンパクトな分、意外とずっしり来ます。

「このぬいぐるみの頭くらいの大きさなら持ち歩いてもいい」と家族に最初に言われましたが、う~ん、どうでしょうね(^-^;
ぬいぐるみの頭 15cm×12cm×14cm、対してミニ防災袋 12.5cm×15cm×9.5cm。
がんばったと思いますが、「重い。カバンに入らない。」と言われたので真っ先に現金を回収しました(^-^) 行動食もいらんかなーと言われました。
平らなカバンに入れやすいように詰め方を変えて形を整え、何とか持ち歩いてもらえることになりましたヽ(・∀・)ノ
防災袋と別に、普段から持ち歩いたほうがいいと思っているものは、ペットボトルの水、筆記用具(メモも)、モバイルバッテリーです。よく使うものなので袋の外でいいかなと。帰宅支援マップについては、スマホアプリは電池消費を早めることになるし、かといってアナログは荷物になるので準備していません。職場から自宅までであれば自転車通勤で道は分かっていますし、知らない土地であれば速攻宿泊場所を押さえるのが吉だと思っています。そのどちらでもないときはやはり難民になってしまうのでしょうか。
災害はいつか必ず遭遇するものとして、でも普段は負担になりすぎることなく備えたいなと思います。
以下、参考にさせてもらったサイトです。
・消防庁 防災マニュアル
・持ち歩き用のミニ防災袋を作る話
・災害イツモマインドセット
ミニ防災袋を作ってみた ~キャンプ用品の応用~
装備・積載この記事は約6分で読めます。
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