8月の夏休み、旅行するなら避暑地北海道―。ということで、前回のブルベ宮城1000で勝手が分かったばかりの飛行機輪行をまたすることにしました。ちょうど休みの初日に開催されるブルベがあり、旭川をツーリングのスタート地に選びました。
□寝坊+飛行機=?
このブルベはなんと、当日の飛行機でスタートに間に合うというお得(?)設定。空港からスタート地点までほぼ平地を1時間弱自走、もしくは飛行機が遅れたらタクシーで行こうかな、と思っていました。
出発の数日前、1年に数回ほどしかない徹夜案件の仕事が舞い込み、睡眠不足が解消されないまま当日に。当日朝に起きれない可能性も考慮して、モーニングコールを兼ねて自宅から空港までのタクシーを予約しておきました。それが功を奏し、ばっちり寝坊しましたが無事飛行機には乗れました。
時間に余裕を持って空港には着いたつもりが、まだ夏休みシーズンの朝一ということで混雑していて、手荷物預かり、保安検査はぎりぎりの時間での通過となりました。ゆえに朝ごはん抜き、飲み物も飛行機の中でコップ1杯のみ(T_T) 旭川に到着してから急いで最低限の朝食を摂りました。
自転車はすぐ自走できるよう、今回は普通の輪行袋を使いました。日本国内なら普通の輪行袋でも大抵問題ない、という話を前回のブルベで聞いたので。さて空港で組み立ててみると、どうやらリアの変速の調子が悪い。…そういえばタクシーのトランクに載せたときにいつもと違う向きになっていたなぁ、バックドアでディレイラーを押していたんじゃないかなぁと思うも覆水盆に返らず。
仕方ないのでそのままスタート地点に自走。Googleマップとサイコンを見ながら走るも、距離的には近くのはずなのにマップに目的地が出ない。不思議に思って停車して確認したら、ブルベのルートを逆走してスタート地点に向かう予定が、なぜかブルベのルートに沿って走っていた\(^o^)/ 結局5km弱余分に走ることになりました。
□北海道の洗礼
スタート時間にはぎりぎり間に合ったものの、荷物のまとめ直しをしたので10分ほど遅れて出発。スタッフさんには恐縮するほど応援していただきました。
この時点ですでにエネルギーが若干不足の状態で、飲料の準備もできていませんでした。前の人が全く見えない状態なので、まぁとりあえず進むことを優先して、コンビニに寄ることなく大通りから最初の左折をすると、そこからは公園の水道すらありませんでした(汗) 自転車屋さんもあれば変速を見てもらうつもりでしたがそれも見かけず(汗汗)
それでも気持ちは落ち着いていて、ゼリー飲料は十分携帯していたので最悪次のPCまですごい脱水になることはないだろう、変速不調でも走れているし、平坦がメインで信号も少ないので追加のトラブルがなければ時間的には大丈夫だろう、と思っていました。結局30分ほど走ってとあるファームで水を補給でき、1時間ほど走ってコンビニで追加補給をし、途中大雨に遭いながらも無事PC1に到着しました。

石狩川。落差の大きい本州でよくある川とは顔つきが違う。

層雲峡(そううんきょう)にやや近い石狩川。
PC1の少し手前のトンネルで、参加者の1人が車に追突されたそうです。事故後は車線が規制されて自転車含め渋滞していたそうですが、私が通るときには解消されており、多分快速ペースの方だったのではないかと思います。命に別状はなかったとのことで何よりですが、残念でしょうねぇ…。
□夜も絶景
PC1からPC2は100km以上コンビニなし。ざっと距離に10かけたカロリー以上の補給食が手持ちにあるのを確認して、安心して出発。

またまた石狩川。大雪湖(たいせつこ)に流れ込む少し前。やはり顔つきが違う。

何か分からないけどかわいらしいので撮った。雪の流れを弱めるもの?
リアの変速不調は主にローギア4枚で、ギアを落とせば全体的には軽くはなるけれど、左足を踏むと軽くなり右足で踏むと重くなるというギアが行ったり来たりする状態。幸いそれほど勾配のきつい登坂はなく、アップダウンをこなしているうちに峠を越えました。比喩でなく、本当に一旦通り過ぎてしまい、写真を撮っている人が視界に入ったので少し登って戻ってきました。


三国峠。絶景。
ここまでが雨が降ってもすぐ止んだのでレインウェアを着ていませんでしたが、日が暮れ始めたので防寒対策にレインパンツのみ着用しました。上半身はPBPベストのおかげか、雨でも全く腰冷えしませんでした。

糠平(ぬかびら)の白樺並木
本州では山の中に道がある、という感じですが、北海道ではだだっ広い森林にズドンと道が通っている、もしくは畑が道の左右に広がっていました。なので平地では風を遮るものがない場所もあり、そんなときはまあまあの向かい風。時々エゾシカも出現。普段見ているシカより大きいはずなのですが、それを感じさせないほど道が広いのです。

上の写真は別の日のものですが、北海道の道路にはこのような赤白矢印(矢羽根という)があります。これは雪が降り積もったときに道路の端を示すためのものだそうです。これが、夜間ライトが当たると反射して、遠くまでずーっと道が浮かび上がるのです。それはそれは幻想的で。ふと空を見ると、街灯も家の光もなくて星がたくさん、普段は見えない明るさの星まで見え、また建物もなく比較する対象がなく、大きな星座が星空が広がっていました! 本州では多分見られない光景で、この地の特権ですね。場所は本別の88号線・本別留辺蘂線(ほんべつるべしべせん)でした。
PC2に着くと、同じように星空を眺めながら走ってきた参加者が他にも。天の川も見えたとか。
PC2はセイコーマート。

北海道の土地の広さと独立した島であることを考えれば当たり前なのかもしれないけれど、北海道のスーパー・コンビニの食品の多くが北海道産でまかなわれているのがすごいと思うところです。コンビニでも、ちょっと土産屋に寄るような気持ちになれるのです。
□すでに秋
PC3を過ぎたら実質最後の登り。ローギアに入れると音がうるさいだけでなく、ギアが行ったり来たりするときに膝にコツンと衝撃が来るので、結局ローギアは諦めて重めのギアのまま低ケイデンスで、でも踏まずに回すことを意識しながら登りました。最後のほうで少し膝上が痛くなりましたが、無事峠に着いたら回復(`・ω・´)

狩勝峠。だだっ広い道路を登ったところなのであまり峠の雰囲気はない。
登りでも小雨が降っていましたが、下りでもろに雨を浴びてしまい、寒くて疲労を感じたため最初に見えたコンビニで休憩。甘いものと暖かいものを取って落ち着き、レインジャケットを着て走り出したらまもなく雨はほぼやんで寒さもなくなりました…。まあだいたいそういうものです…。
□畑と丘
明るくなった頃に富良野を通過。


畑がだーっと広がって、その先に低めの山がつらなって、雲がかぶっている。景色がよくて写真を撮っているとなかなか進まない。夏の早い時期ならラベンダーも見られてもっとカラフルだったんだろうな。

かんのファーム


美瑛はこんもりした丘に畑が広がっていて、トラクターがえらい斜度の丘を乗り越えていったのが印象的でした。昨年ブラタモリで富良野・美瑛の放送を見たこともあり、北海道の農業の意地を感じました。
終盤、連日の寝不足で珍しく明るい時間の走行中に眠気を感じたので、歩道によけて立ったまま仮眠。何回かウトウトすると眠気が飛んだので、あとは小雨に降られながら順調にゴール。陰って雨が降ると途端に寒くなるので、ゴール後もレインウェアを出したり戻したり悩みました。

返ってきたブルベカード
ゴールでスタッフさんから豚汁と飲み物をいただいて、ファットバイクを鑑賞させてもらい、最寄りの自転車屋さんを教えてもらい、すっかりお世話になりました。
そして、ここからキャンプツーリングがスタートしました。
(2019/9/7追記: 続き)
[場所・北海道]
旭川400 ~北海道の夏が濃縮されたブルベ~
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