爆風海岸線☆ミ

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今年の目標の1つに1000kmのブルベに挑戦することがあり(今年の目標)、冬のうちから走ることを決めたものの、年明け一発目が600kmになることには躊躇した。
まず距離の短いのに出ようと予定を調整したところ、まず400km、その翌週に600km走ることになった。あれ、余計大変になっているような?
□準備
“爆風海岸線”の副題をもつこの400kmのブルベは、200kmで折り返してほぼ往復(帰路は少し違う道)を走るというもの。
峠はないが海岸線らしいアップダウンが多く、下手すると行きも帰りも向かい風となるコースらしかった。コースはこんな感じ↓
爆風海岸線
前回のブルベでは、平坦○km/h、登り△km/h、下り×km/hという感じでスケジュールを作ったが、このコースでは計算するのもめんどくさい。結局、単純に一律往路17km/h、帰路15km/hで計算したスケジュールを作った。
私は400kmでは仮眠しないので、まあ間に合うだろうとあまり深く考えなかった。
気温は5~10℃と想定し、普段の冬装備を選択(インナータイツ、レッグウォーマー、5℃対応ウェア(ジャケット、ビブ)、長袖インナー、メリノウールインナー、薄い長袖ジャージ、防寒テムレス(予備に0℃対応グローブ))した。
走り終わった後に風呂に入るため、着替え一式は宅急便コンパクトでゴール近くのヤマト営業所宛てに送っておいた。
前日はネットカフェ。
何度目かでようやくネットカフェ泊にも慣れ、ドリンク作成、朝食などを順調に済ませて、早朝に出発した。
□パンク、遅れ
受付・出走は滞りなく、出発後もいいペースで前の人についていくことができて順調順調♪と思っていた矢先、10kmも走らないうちにトンネル内で後輪がパンク。
トンネルから出たところで確認すると、よく見るれば分かるくらいの穴がタイヤに開いていた。いわゆるサイドカットパンクだった。
なのに、うまくいけばラッキーと思って 使ってみたい好奇心も抑えられず パンク修理剤のクイックショットをセットした結果、
タイヤの穴からモコモコととめどなく溢れる泡泡.。oO …動画に撮りたかった(^^;
結局、バルブを開放して空気を抜くのとべたつきを拭くのとで余計に時間が掛かってしまった。
パンク修理道具はといえば、サドルバッグにそれまた絶妙にコンパクトに詰めてあり…要はまとまっていなくて取り出すのに苦労した。
多少はかさばっても、同じ系統の道具や物品はまとめて入れたほうがよいと思った。
タイヤは半年以上使ったもので、柔らかくなっていてとても簡単に着脱できた。
サイドカット部分にはダクトテープもどき(アサヒペン パワーテープ シルバー)を厚紙っぽくしてあてがい、チューブにゴミが付かないように注意しながらはめ込んで、“例のポンプ”で空気を入れた。
余談だが、このダクトテープもどきはクイックショットに巻き付けた状態でいつも携帯していて、何か固定が必要なときに結構な頻度で使って重宝している。なぜもどきなのかというと、あまり強力ではないから。メリットでもデメリットでもある。
タイヤとたわむれること30分。コバンザメ(前の人を風除けにして快調に進むこと)になった罰としてはちょっと大き過ぎるんじゃないか、なんて思いながら走行再開。
かなり後ろのほうになってしまい単独走。それも海岸沿いで向かい風。
空気圧不足でまたパンクするんじゃないかと怯え、それが吹っ切れるようになるまで恐る恐る漕いでいてなかなか進まなかった。
□じわじわくる補給不足
遅れを取り戻すべく、コンビニPCもフォトコントロールも小休止で先を急いだ。
 
きつい坂もあったが、ときどき見える海や柱状節理っぽい切り立った岩は美しかった(写真撮ってない)。
ただし、そんな景色が開けたときには海からの風にぶわっっっと煽られた。
それでもこのときは風が涼しいなぁなんて思える余裕があった。
暗くなってからは星もきれいに見えた。
周参見(すさみ)から串本は以前に車で走ったことのあり、そのときですら結構距離があると感じていたので覚悟していた。
が、車では記憶に残っていないアップダウンが延々と続いた。
バテ気味で走っていると、串本から折り返して来た速い人たちがライトを煌々と照らしながら、ベルを鳴らしたり手を挙げたりして挨拶して走り去っていった。
不思議とまた元気が出た。
折り返し地点の25kmほど手前にコンビニがあった。
早めの夕食にしようかとも思ったが、帰路のPCになっていて寄るのが確定していたし、補給食も足りているし食事はまだいいかなとスルーした。
これが間違い。
串本のチェックポイントで折り返し、また25km戻ってこのコンビニへ。遅めの夕食時間で少し空腹感もあった。
しかーし、すでに物色された後で品薄だった。後ろの方で走っているとこうなることを、すっかり忘れていた。
少し物足りない夕食を食べて走行を続けた。
残り130km地点のPCで会った参加者の多くは、宿を取っていて仮眠を取るらしかった。
私は予定通り続行したが、「もうあと3分の1だ、がんばろう」という気持ちとは逆に、徐々に速度が落ちていった。振り返れば、補給の遅れの影響が出てきていたように思う。
休憩もはさみながらいよいよ後半の山場、日の岬へ。
徐々に坂がきつくなり、フォトコントロールまでもう一息というところでさらに斜度が上がり、それまでの登りで消耗していて心が折れての足付き。
冬仕様の着込んだ格好では汗がボタボタ、目に入って痛かった。
暑さにいらつきながら押し歩きしたが、意外にもするする押し歩きできてしまった。
…これは休憩すれば普通に自転車で登れて、しかもそのほうが速かったヤツや…(T_T)
フォトコントロールなのに真っ暗でうまく写真が撮れなかったが、同着の参加者がライトで照らしてくれたので証拠写真にはなった。こういう手助けがうれしい。
「これからが爆風になるみたいですよ」という話を聞いて、気合を入れ直した。

□そして爆風へ
前半も追い風だったことはないが、ここからは向かい風というか向きがよく分からない風が吹き荒れ始めた。
暗かったしハンドルをしっかり握って慎重に、一生懸命に漕いだ。でも進まなかった。
特に登り+向かい風は最悪だった。
まだ暗い白崎海洋公園でのフォトコントロールでは、立てかけた自転車が勝手に動き出すほどの風。
それまでチェックポイントごとにブルベカードに時刻を記入していたが、ここではブルベカードが飛ばされそうだったのでやめたほどだった。

シュールな写真である。
最後の数10kmは速度がさらに落ちてとても長く感じた。
町に戻ってくるところでは路面が悪くなって突き上げがひどかった。これを海南パンチと私は呼んでいる。
やっとこさゴールして止まった途端、寒さで頭の中まで凍って思考力低下していくような感じだった。
差し入れのおにぎり、インスタント麺をいつもよりたくさんいただいて、やっと補給が追い付いていなかったことを自覚した。

今年のピンバッジも素敵である。
ひさしぶりのブルベで、しかも冬でそれなりに登りがあったり向かい風だったりで思っていた以上に消耗し、補給が遅れたのが一番の問題点だった。
スーパーヴァームの効果は後半で切れたような気がした。
インナータイツは200km以降でどうやら縫い目による股ずれを起こすっぽい。前回の600kmでもそうだった。
以上を次回に生かそうと新たに工夫するも、一筋縄でいかないのがまたブルベだったりする。 (次回につづく)
[場所・和歌山]

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