2回目のブロンプトン(ミニベロ)キャンプの装備は、1回目よりもかなり洗練された見掛けになりました。1回目とのきは準備期間がなくて、手持ちの小さいバッグを寄せ集めて、入りようのない5.2kg分をバックパックで背負うという強行策に出ました。しかも真夏に。
(参考) 自転車キャンプ:ブロンプトンにバッグを付けまくってキャンプへ
「小さいバッグをいくつも付けるよりもキャリアが、大きいバッグがどーんと欲しい」というのが正直な感想で、次のときはブロンプトン専用のバッグを絶対導入しよう!と思いました。

私のブロンプトンはS6L、製品名でSハンドル(バーハンドル)・6段階変速・リアキャリアなし、を表しています。リアキャリアを付けるには製品+工賃でそこそこ費用が掛かるため、当分はサドルバッグでしのぐことにして、フロントバッグの導入することにしました。フロントバッグを導入するにはフロントキャリアブロックが必要。


これは最初から付いていました。ここにバッグのフレームをはめ込むようになっています。
次に大型フロントバッグを探しましたが、結論を言うと純正でSハンドルに取り付けられる欲しいサイズのバッグはありませんでした。キャンプ・ツーリングで人気のT Bag(Tバッグ)は31Lと大型ですが、この記事を書いている時点では在庫がなく入手困難、そもそもSハンドルには取り付けられません。Sハンドル用のはせいぜい20L台しかない。と思っていましたが、LALALA Companyという会社から38Lのツーリングバッグが出ているではありませんか。ありがたい。
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Lalala Company Japan for Brompton
フェイスブック: https://www.facebook.com/lalalacompanybrompton/

別売のフレームと一緒に楽天で買いました。レインカバーは付属。写真は前から見たところ。口は面ファスナー(ベルクロ、マジックテープ)で軽く留めるようになっていて、さらに巻くように折り畳めば飛び出しにくくなる仕組みです。前面はポケットになっています。この面は面ファスナーのループ側だけあって、ワッペンを引っ付けることができるみたいです。車体から取り外したら肩紐で担ぐ仕様。車体装着時はこの紐が邪魔になるので、口と一緒に巻いてしまえば一番安全。車体との間に入れ込んでおけば、とりあえず邪魔にはなりません。

中にはポケットが2つあり、1つはファスナーで閉めることができます。

装着部。布をめくらないといけないので慣れるまでは面倒かも。


後ろ(車体側)から見た図。500mlのペットボトルが余裕で入るポケットが2つ、両サイドにメッシュのポケットが2つあります。背面ポケットとメッシュポケットの間にファスナーがあって、バッグ内にアプローチできるようになっています。一応止水ファスナーになっています。メーカーは不明。
ここで今回のギア・グッズを披露します。




これらが、

全部入りましたΣ(°Д°) 写真に写し忘れたものもありますが、これでも満杯ではなく、口を伸ばすと写真の後ろにあるタンス上のラインまで余裕がありました。重量はバッグ込みで9kgになりました。もっとがっつり詰めたら10kg行くでしょう。そこまで重い状態で漕いだことがないのでハンドル操作に不安を感じて、サドルバッグにギアを分散させて、最終的にバッグ込みで6.5kgにまで減らしました。実際、最初は少しふらつきましたがそれには慣れました。ただ、後輪を畳んでスタンドを使っている「お座り」状態にすると、ちょっとした傾斜でも倒れてしまいました。

今回はリュック・バックパックの類はありません! まずはギアを移したサドルバッグから。
#1. サドルバッグ: アピデュラ ドライサドルバッグ コンパクト 9L (326g)
前回はミディアム・14Lでしたが、登坂で後ろが重く感じたのでワンサイズ小さいほうにしました。中身は以下の通り。
1. スリーピングマット: Klymit Static V Ultralite SL スリーピングパッド (337g)
今回の最低気温は8℃くらい。服が薄かったのが原因と思いますが、体重で一番沈み込む腰周りが寒かったです。
2. ヘリテイジ クロスオーバードームf (ポール込みでカタログ値 600g)
シングルウォールの自立式ツェルトです。軽量なのと、ライド後の疲れた状態で簡単に設営できるのが何といってもメリットです。設営にペグは不要ですが、強風に備えて軽量ペグ2本を持って行くことにしています。床が15Dととても薄いので、保護のためのアンダーシート(グラウンドシート)は必須だと思います。GEERTOP 片面シリコナイジング キャンプ マット (70cm×210cm)がコスパがよいので使っています。
シングルウォールなので結露しやすく、結露を軽減するために空気窓は解放してモスキートネットを付けています。気温8℃では、流れ落ちるほどの水滴にはなりませんでした。
3. モンベル ベーシック ダウン フットウォーマー (142g)
朝起きて脱ぐと寒いと感じたので、快眠に一役買っているのは間違いないと思います。
4. アルミブランケット (50g)
今回は使いませんでしたが、雨天ならツェルトの中に敷いたり、寒かったら保温に使ったりする予定でした。
以上、しめて2.4kgでした。
#2. トップチューブバッグ
トップチューブバッグのTopeak Fuel Tank L (容量0.75L, 重量150g)をハンドルポストに付けました。容量的にはなくてもよかったのですが、習慣的にこれに入れると決めている物があるのでそのまま取り付けました。その中身は以下の通り。
1. ヘッドライト: ペツル ティキナ
2. 火おこしセット: ファイヤースターター・ティッシュ・着火剤
3. モバイルバッテリーと充電コード
今回は普通のバッテリーを準備。余談ですが、前回はJoyhouse 24000mAh モバイルバッテリー ソーラーチャージャーを使用。容量にしては軽量と思っていましたが、実際は容量詐欺のようです。充電に関しては、ゆーっくりですが充電機能はあります。サドルバッグの上に固定して晴天で4.5時間走行して、iPhoneSE 17%分でした。電気大好き現代人にはきびし~い(泣笑)
4. タオル: ダイソ― コンパクトタオル
水で戻して広げるタイプ。パルプ製。タオルとして使うほか、食器を洗った後の布巾にしたり、最後は雑巾にしたり、大活躍です。
#3. ポール類
ポールはトップチューブへの固定を試みました。100均の滑り止めクロスとR250 どこでもホルダー ブラックを2つ併用しましたが、やはり時々回転してしまってクランクが動かなくなりました。そもそもブロンプトンのトップチューブは弧を描いているので無理があるのですが…。とはいえ、ポールの種類によっては畳んでも長くてバッグに入らないこともあるわけで、固定方法を考えねばなりません。
#4. フードポーチ: アピデュラ
今回もボトルケージの代わりにしました。ボトルで水を汲めば炊事場まで何回も行き来しなくて済むので楽ですね。
あとはフロントバッグに残りました。
#5. LALALA Company ツーリングバッグ 38L (カタログ値 1.15kg)
1. Helinox(ヘリノックス) テーブルワン (本体625g, 全体690g)
ツーリングのときはカスケードワイルド「ウルトラライトフォールディングテーブル」というおままごとのようなテーブルを使っていますが、キャンプメインのときはこれを。
2. 折り畳みイス: DOD ウルトラライトマイクロチェア (199g)
今まではPATATTOmini(230g)を使っていました。これは畳むと平らになるのでコンパクトではあるのですが、硬いのでパッキングに苦労することがあります。特にバックパックの場合、これを背中側に入れるしかないのですが、うまく緩衝させないとバックパックが背中にフィットしなくなるのです。その点、DODのは軽量化になるだけでなく、ギアの隙間にねじ込めるのでパッキングが楽になりました。
座り心地は、まあ高さが15cm(PATATTOminiと同じ)と低いのでいいとは言えません。ロングライドの後は少し足腰がしんどかったです。お尻のサイズが許容範囲だったとしても、股関節が硬い人には向かないと思います。素材の硬さがない分、DODのほうがお尻にやさしいと感じます。
3. 焚き火セット
DOD「秘密のグリルちゃん」+ユニフレーム ユニセラ用ロストル(底網) +Coleman トングL+テムレス M
テムレスは軍手やビニール手袋より快適で、焚き火台を洗うときに便利。
4. 鍋・クッカー
・DUG(ダグ)「POT-M(ポット エム)」

お気に入りのプリムス「トレックケトル+パン」より安くて軽量です。今回は熾火(おきび)調理に挑戦したくて、失敗して煤(すす)がついても構わないと思えるこちらを選びました。結局ぬるいお湯しか沸かせませんでしたが。
・パール金属「ストロングマーブル懐石 丸型焼肉グリル」

ガスで前述のクッカーを使って焼肉をすると、脂が切れなくて焼肉というより炒め物になりがちです。そこで、一人焼肉にぴったりなこれを持って行きました。炭などで網を使って焼けば済む話ではありますが、今回はその予定はなかったので。ちなみにガス専用の鍋です。
5. コップ類
DUGのクッカーの中に入れているので、写真にはありません。
・折り畳みコップ: Sea to Summit(シートゥサミット) X-カップ
容量250mlで、目盛が付いているので計量カップとして使えます。
・ベルモント(Belmont) チタンダブルマグ450ml
シングルのチタンマグのほうが軽く、そのまま加熱することができてシェラカップ代わりにもなるので、ここ何回か使ってみました。確かにコーヒーの温め直しができるのは満足感が高かったです。でもこの季節はシングルでは冷めるのが速く、毎回温め直すことになったので今回はダブルに戻しました。保温力は全然違います。
6. プリムス ガスセット
7. 皿: Snapfold Solo Pack
脂っぽいものを入れると、折り目の部分に残りやすいです。連日カレーをこれで食べたので、毎回洗うのが大変でしたw
8. カトラリー: スプーンと箸
もともとはフォーク・ナイフと一緒のセットでしたが、使わないことに気づきました。箸で液体以外ほぼ何でも食べられるということは、すごい軽量化の技になるんです。箸文化の国で育ってよかったです。
9. 食料
補給食はツーリングバッグの背面ポケット(ハンドル側)に入れて、停車時に取りやすくしました。
アルファ米はガスがなくなったときに水でも戻せるので、日程の後半に残すのがいいと気づきました。
食品乾燥機でジャガイモ・ニンジン・玉ねぎ・エリンギ・牛肉を乾燥させ、カレールーと米を持参してカレーを作りました。キャンプでは野菜が少なくなりがちなので、乾燥野菜は1つの解決法だと思います。まだ納得できるおいしさには到達していないので、しばらく乾燥方法をいろいろ試すことになりそうです。
10. ビクトリノックス マルチツール
11. 洗剤・スポンジ・布巾
12. タープ:GEERTOP 片面シリコナイジング キャンプ マット260cm×210cm (本体のみ実測355g, カタログ値360g)
ロープ・ペグも一緒に入れています。今回は1本ポールを忘れて、雨が降ったら水を回収できそうなただ単に吊るしたようになりました。タープめんどくさい。

13. 寝袋・シュラフ: モンベル ダウンハガー800 #3
今回のテントはシングルウォールのツェルト。結露のことを真面目に考えるとシュラフカバーが必要です。でもそれだとツェルト本体+アンダーシート+シュラフカバーで910g。愛用のダブルウォールのテントNemo「Blaze 1P」の一式(一部軽量化)940gとあまり差がなくなり、テント軽量化のメリットが薄れるのです。今回は思い切ってシュラフカバーは置いていきました。結果オーライでしたが、もっと寒くなったときはどうなのか…。
14. 衣類圧縮袋・着替え
空気逆流防止弁付きのスタッフバッグより衣類圧縮袋のほうが軽量で圧縮力が強い。さらに、サドルバッグに合った形に整形しながら空気を抜くという技がやりやすいです。チャックがダメになると空気が入るので寿命は短めだけど、コスパはよい。
15. 輪行袋
□輪行してみた
キャンプ場から出勤するにあたっては輪行しました。折り畳むときにはフロントバッグを引き抜き、サドルバッグを外す必要があります。逆に言えば、トップチューブやハンドルポストに付いているものはそのままで大丈夫です。

サドルバッグは畳んだ前輪の上に載せました。前回の14Lのサドルバッグでは輪行バッグのファスナーが閉まりませんでしたが、今回の9Lでは納めることができました。この2つの荷物をそれぞれ肩に掛けて運びました。
ちなみに折り畳んだ状態でフロントバッグを付ければ、バッグのフレームの取っ手(持ち手)を持って転がすことができます。



フロントキャリアブロックが後ろを向き、少し斜めになっているのでバッグもやや斜めになります。矢印の部分がバッグのフレームの取っ手です。私のブロンプトンの付属のコロコロ(キャスター)は回転が悪いので転がしたことがなかったのですが、試しにやってみるとコツはいるけど悪くない。スーツケース的な物にカバンを付けて引っ張っているようにも見えるし、肩に担ぐよりもオシャレ。コロコロは検討の余地ありです。注意点としては、転がりやすいコロコロに交換すると倒れやすくなるかもしれないこと。それから、コロコロを含めて輪行袋に入っていないと輪行が認められないこともあるそうです。
ブロンプトンのメリットは、フレームや純正パーツが頑丈で、気兼ねなくキャンプ道具一式を積載できるところです。私が普段乗っているのはカーボンフレームのロードバイクですが、カーボンロードには積載に関して注意すべき点があります(過去記事: 3kgで過積載になったエントリーカーボンロード)。ロードバイクのほうが速いし長い坂には強いのですが、より速く走ることが主目的でなければむしろブロンプトンのほうがキャンプに適しているように思います。もっと改善したい点があるので、またブロンプトンで行くキャンプを計画するつもりです。
今回のキャンプの様子はこちら: 自転車キャンプ: ブロンプトンで知明湖キャンプ場@兵庫県川西市&エクストリーム出社 [Brompton×Camp]

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