先日、ブロンプトンにバーレー(Burley)のハニービー(HONEY BEE)という2人乗りチャイルドトレーラーを連結して、1歳児とキャンプしてきました。前回は“準備編”。今回は“移動編”。トレーラーの特徴を記載しつつ、輪行の様子、走行・押し歩きの実態について書いていきます。
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□バーレー ハニービー→2人乗りベビーカー
バーレーのチャイルドトレーラーは、製品にもよりますがそのままベビーカーとしても使おうと思えば使えます。前の車輪をベビーカーモードとトレーラーモードに簡単に切り替えることができ、手すり部分の角度も変えて、手押しモードにすることができます。サイズは幅75cm、前後長135cmで、子ども並列乗りの2人乗りベビーカー(バギー)と横幅は変わりません。
今日はベビーカーモードでお散歩。ちょっと近道をしたら車止めに遭遇。この間隔の車止めが通れない。右側の草に乗り上げて通った。 pic.twitter.com/I1FYm7Nz9D
— 門川彩雷 (@ayalalmngl) August 22, 2021
日本の道路事情はこういう並列2人乗りベビーカーに優しくありません。自転車や二輪を制限するあまりに、凝ったポールがある公園には入れないし、狭い歩道も少なくないです。実際、2人乗りベビーカー・バギーも主流は直列・前後乗りタイプですよね。
あと、バーレー紹介の動画ではベビーカーモードで楽々移動させている女性が登場しますが、身長155cmの私の場合、前の車輪は見えません。段差は、勘と度胸とパワーで乗り切りますよ。…そこまで大げさでもないですが、力はあるに越したことはないです。
もう1つ、ベビーカー全般に言えることだと思いますが、気温は下がって涼しくなってきていても、地面からの熱の反射があって子どもは結構暑そうです。座っているだけなのに汗ばんでいるなーというのはよくあります。適宜休憩は必要です。
(2023/9/23追記): 実際に自転車でけん引させていると風が入るので、ベビーカーモードのときより暑がることはありませんでした。荷物が少なくて後ろの荷室から飛び出す心配がなければ、幌(カバー)を上げて開けておくと風がより通るようになります。
□エレベーターにも乗れる
車いすが乗れる設計のエレベーターは、入口80cm、奥行き135cm、幅140m以上となっているので、幅75cm、前後長135cmのハニービーでも大抵の駅のエレベーターには乗せることはできます。斜めに入れれば普通以下の体格の人なら1人は一緒に乗れます。それ以上は乗れないので、先に乗っている人がいると待たないといけません。電車の乗り換えなど時間は十分過ぎるくらい余裕を持つようにしましょう。

電車の車いすスペースに置くとこの通り。

普段子どもとの移動は基本抱っこなのですが、ベビーカーモードでエレベーターを利用すると、エレベーターの位置が駅によって逆だったり、電車の車いすスペースとあまり連動していないことに気づきます。乗った位置に車いすスペースがないと、ドアに面して停めて車両の幅の3分の2を塞ぐか、ドアに平行に付けてドアを塞ぐか、車両の端で座席通路にに突っ込んで1人通れるだけのスベースを残すか、になります。言うまでもなく、電車を利用するなら空いている時間帯に。
今になって1人用のトレーラーにすればよかったかなーとも思いますが、1人用のほうが値段が高かったり、将来的に子どもが増えるかもと考えたりすると、ハニービーは一番コスパがよいのですよね。何とか使いこなしてやろうと考えています。
□平地走行は快適♪
平地の走行にはあまり問題を感じません。漕ぎ出しが少し重いと感じられるくらいで、走り出してしまえばギアも普段とほぼ一緒。内輪差を心配されることもありますが、走行中はよほどコーナーを攻めないとそういう挙動になりそうになく、不思議です。走行中は無意識に端から離れていることもあるでしょう。むしろ、押し歩きのときに溝に脱輪してしまいました。


1枚目のように、縁石に足を乗せることもできます。2・3枚目はそのときの後方の様子。意外と、普段と同じ位置を走っても縁石とぶるかる心配は低そうだというのが伝わるでしょうか。もちろん、トレーラーのタイヤのパンクのリスクもあるので、路肩の落下物・ごみは極力踏まないように避けるほうがよいとと思います。
□登坂はえぐい!
もともと私は登坂が苦手なので、また今回の荷物がフロントバッグ10kg弱、サドルバッグ2kg、トレーラー11.5kg、子ども9g、テント2.7kg、マット1.8kg、その他誤差数kgとかなり重さがあるので、若干大げさになってはいると思います。今回ブロンプトンS6Lで行きましたが、登坂はしばしば立ち漕ぎが必要になり、ギアが登坂の途中でうまく替わらなかったり、息が切れたりして押し歩きも何回かしました。車体の後ろにトレーラーの長さと重さが加わるので、普段の登りが“よいしょ、よいしょ”ならば“よいしょーっ、よいしょーっ”とか“のっっっし、のっっっし”という感じ。車体を振ってもついて来ない感じで、ケイデンスを上げることができませんでした。

押し歩きをすると、この車輪が足に当たることがあります。ブロンプトンの場合、トレーラーとの連結部分がかなり下のほうに来るので、特に坂道で腕を伸ばして足を踏ん張るとよく当たります。連結金具を上向きに取り付けることも考えましたが、泥除けに干渉してできませんでした。
連結部が下方に来るなら地面と擦らないのか?という疑問ですが、その点は

このようにかなり車体を傾けないと地面と接触しないので、走行中は大丈夫です。よくできています。
今回はいつもより登坂がきつく、その理由には、チャイルドトレーラーを付けた状態でトンネルを通りたくなかったことが挙げられます。トンネルを迂回したところ、まあ劇坂を避けられないこと、ぶち当たること。トンネルは偉大です。最近はGoogle mapの自転車ルートがまずまず使えるようになり、トンネル少なめのルートがデフォルトで提示されるまでになりました。が、”複数の緩やかな坂”とか言いながら
Googleさんのおっしゃる"緩やかな坂"の例 pic.twitter.com/WNstqx3Hy7
— 門川彩雷 (@ayalalmngl) September 17, 2021
ドーナツですよ。とある住宅街は油断していたら、もっとキツイ坂でした。事前にトンネルの歩道の情報が得られるなら、歩道を押し歩き(トレーラー付きだと歩道を走行してはいけないことになっているので)できるところはそうしたほうが楽で速いでしょう。
余談ですが、トレーラーに乗って20~30分くらいすると子どもは寝始めるのですが、登坂でスピードが落ちると目が覚めてぐずり出します。何なんでしょうね…。苦手なヒルクライムをがんばる理由ができた道中でした。
ともあれ、バーレー ハニービーでの親子自転車キャンプは、「子どもが1歳以上」かつ「いざとなったら押し歩きする」覚悟があれば可能です。
次回、”キャンプ編”です。 [Brompton_trailer]

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