暖冬の今季、雪道ライドと雪中キャンプの経験を積むべく、長野県大町市へ行ってきた。前回は 1. 自転車編(TREK CHECKPOINT SL5)。今回はウェアについてまとめる。
例年なら2月は最低気温-10℃で雪たっぷりの大町も、今年は異例の暖かさで訪れた日は最低気温-6℃程度、最高気温は3〜5℃で、雪も少ないとの事前情報だった。冬の自転車キャンプの難しさは、走行中とキャンピングで体感温度のギャップが大きいことだ。汗をかきすぎると後で冷える。また、雪は溶けると水になるので濡れる。ウェアを分けると荷物が多くなる。今回はライドとキャンピングどちらかに重きを置くことはせず、ほぼ半々のつもりで準備した。
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<目次>
□ ライド中のウェア
・上半身
・下半身
・頭
・手
・足
・雨が降ったら…?
□ キャンプ中のウェア
□ 私のチェックリスト
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□ ライド中のウェア
日中の最高気温3〜5℃は大阪での朝晩自転車通勤の時間帯と同じくらいだが、寝るときもインナーは同じなので分厚めにした。
・上半身
□ ミレー (Millet) ドライナミック メッシュ 3/4 スリーブ
通勤では冬でもタンクトップだが、ライドでは少し短い長袖、3/4スリーブを着用している。メッシュだけど温かい。女性用はカップや胴回りが分厚過ぎて、汗をかきすぎると汗冷えするのだけが難点。サイズ次第だが締め付け感は強くないので、キャンプで寝るときもこれを着用。
□ モンベル(mont-bell) ジオライン EXP. ハイネックシャツ
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2枚目には通勤ではファイントラック(finetrack) メリノスピンライトジップネック (L2) を着用。もう1段階温かい物としてジオライン EXP.(正確にはアウトレットになった#1107521)を選択。キャンプで寝るときも着用。
□ モンベル サーマラップ パーカ

家でも外出でも着ている化繊のジャケット、今はアウトレットになっている#1101560を走行中一番外に着た。通勤ではパールイズミの5℃対応ジャケットを着用しているが、サイクリング用は保温性が期待できないので、キャンプ場に着いたら寒くなってしまう。また今回は雪ではなく雨が降る可能性があったので、濡れても保温性が落ちにくいものにした。コンパクトさはダウンに劣るが、重量は公称281gと十分に軽量。インナーのジオライン EXP.と組み合わせると、走行中はちょっと暑かった。
ポケットは左右の腰と胸の計3ヶ所にファスナー付きがあり、さらにあまり使わないが内ポケットが2つある。

現行のサーマラップ パーカ(#1101642)は色の選択肢を増やすためなのかリバーシブルになって約15g重くなり、ポケットはファスナー付きが3ヶ所、または2ヶ所の仕様となっている。さらに、ポケットが2ヶ所で64g軽量のU.L.サーマラップ パーカ(#1101597)のラインアップもある。
・下半身
□ ユニクロ(UNIQLO) エアリズムウルトラシームレスショーツパンツ
(ユニクロ オンラインストア)
走行距離が長くなくてパッドなしで乗るときは、季節問わずだいたいこれを穿いている。縫い目がないのでお尻の痛みが出にくい。メンズにはボクサーブリーフがある。極寒の場合はメリノウール素材のほうがいいのだろうかと思いつつ、ライドするならシームレスがよいと思っているので今後悩むかもしれない。
□ モンベル ジオライン EXP.タイツ
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通勤ではタイツは穿いていないが、今回はライド中も寝るときも着用。
□ モンベル ペダリングパンツ サーモ
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今年から主に通勤で着用。男女兼用で、ウエストサイズに合わせてSを購入した(155cm50kg台女性)。腿〜腰回りがきついこともなく、少し裾が長くて足首周囲がだぶつくもののペダリングにはほとんど影響がない。ビンディングシューズでないと足の位置がずれて、裾が少しクランクに擦れることはある。タイツなしで0〜5℃くらいでちょうどよいし、タイツを穿いても余裕があるサイズ。これで快適に寝ることもできた。
・頭
□ バフ(Buff)
フェイスマスク、バラクラバ、ネッカチーフとして普段から愛用。冬はバラクラバ+ネッカチーフの2枚体制で走っている。特に寒いときはメリノウール製を選択。
[バラクラバ]

[ネッカチーフ]

□ヘルメット
普段冬に使っているヘルメット、OGK KABUTO AERO-R1を着用した。アイウェアも通年使っているものを着用。

エアロという名の通り風が強いとき楽で、頭は寒くなりにくいし、シールドがあって顔に当たる冷たい風を軽減できるのがよい。購入して3年経過しているので買い替えを検討しているが、現行はAERO R2になって約40g重くなっていて手を出しにくい。
来シーズンは氷点下雪道ライドを計画しており、ヘルメットとゴーグルを購入する予定。ウィンタースポーツの経験がないので代用できる物はなく新規購入となる。調べてみると、やはりモンベルがお手頃価格と思われる。L.W.フォールライン ヘルメット(#1134152)、アルパインゴーグル(種類多数あり)のどれかにしようと考えている。
・手
□ おたふく手袋(BODY TOUGHNESS) タッチパネル対応 蓄熱インナーグローブ
□ テムレス(TEMRES) 02winter
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1年前におたふく手袋のタッチパネル対応インナーグローブJW-144のM、テムレス 02winterのLを購入。走行中とテント設営中などに重ねて使う。インナーグローブは、Androidのグローブモードで何とかスマホを操作できる(iPhoneにはグローブモードがない)。目の細かいごく薄い軍手のような質感で、毛羽立ちやすく滑りやすく、テント設営・荷物整理の場面でやりにくさを感じる。キャンプ用品は面ファスナーを使っている物が多く、グローブにくっつくのがうっとうしい。来シーズンは別の物を試してみようと思う。テムレスについては今のところ不満はない。このグローブの組み合わせで分厚くはなるものの、ブレーキ操作も問題なくできる。手汗をかくと、テムレスをはめたままでも多少のスマホ操作ができる。氷点下雪道ライド&キャンプでは、テムレスをはめたまま作業をできるようになりたい。スマホ操作にはタッチペンを使うつもりだ。
・足
□ シルクの5本指ソックス
□ モンベル メリノウール トレッキング ソックス

足の指同士が触れていると蒸れて湿疹が出たり爪で怪我したりしやすい体質なので、普段から5本指ソックスを愛用。ただ5本指ソックスは凍傷になりやすいとの説もある。そこで保温性のよい絹製の5本指ソックスとモンベルのメリノウールソックスを重ねることにした。シルクのソックスはAmazonで適当に選んだら、やたら指が長くて指間に縫い目が食い込んで痛かった。指先を縫い縮めて使っている。
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□ シューズ
この旅程のためにLAKE MXZ304(-15℃対応)を購入した。LAKEは取扱店で試着ができるので、初めてのショップに行って対応してもらった。上記のメリノウールソックスを履くと、普通の靴のサイズより0.5cm大きくなった。しかし、出発日の大阪が10℃と異例の暖かさで、暑いし履くのに時間が掛かるし少し歩きにくいし、というので履くのをやめた。結局、過去の雪中キャンプで履いたことのあるモンベル マリポサトレール Low Women’s(#1129502・廃番)を選択。

ダイヤル式で締まるBOAフィットシステム、ゴアテックスで防水性があり、多少の雪では滑らない。難点は、ソールの剛性が低い、やたら幅広に作られているので靴の中で足が左右にぶれる、締めても自転車を漕ぐのに十分な足首周りの固定力が得られない、くるぶし周辺が中途半端な高さで足根管症候群を悪化させやすい(あくまで私の場合: 参考記事)など、サイクリングに向いていないことだ。ローカットのシューズなので、もし雪の中を歩いてでも進みたいようなことがあったら行けなかったかもしれない。モンベルのGORE-TEX ライトスパッツ セミロング(#1129430)も準備していたが、出番はなかった。
・雨が降ったら…?
今回は暖かかったので雪ではなく雨が降る可能性があったのが悩ましかった。下はいつものモンベル バーサライトサイクルパンツ(#113053)を使うこととしたが、上は厚みのあるモンベル サーマラップ パーカの上に着られる手持ちのレインウェアはモンベル パックラップ レインコート(#1128685)しかなかった。バックパックの上から着用できるレインウェアで、もともとは子どもを抱っこしてバックパックを背負って雨天に外出するため、私の体格には大きめのMサイズを買ったものだ。丈が長く生地が分厚めでサイクリングには向かないが、今回キャンプ中の防寒着として活躍した。
以上の組み合わせで、下の写真のような出で立ちとなった。

□ キャンプ中のウェア
次にキャンプ場に着いてからのウェア。入浴後に着替えても、寝るときも基本はライド中のウェアと同じ。プラスして何を着たかを並べていく。
□ モンベル ワッチキャップ

モンベルのワッチキャップ(ぴったりした帽子)はかなりたくさんあるのでどれにするか悩んだ。つばがなく、イヤーウォーマーがあり、シンプルな中厚手のもの、ストレッチクリマプラス200 イヤーウォーマー ワッチキャップ(#1118735)を選んだ。
□ モンベル イグニスダウン パーカ (#1101595)

1年前に雪中キャンプのために購入。表面に撥水加工がされていてフード付きで、さらさらした雪の中なら移動やテント設営で問題なく使えた。今回は、外での防寒に関しては・雨が降ったら…?で挙げたモンベル パックラップ レインコートが一番早く取り出せる場所にあって着たらそれでまかなえてしまった。寝るときはテント内がせいぜい0℃だったので、モンベルの寝袋#1(快適温度-3℃)に入ればモンベル サーマラップ パーカで十分だった。
□ モンベル ライトアルパイン ダウンパンツ (#1101576)

1年前に雪中キャンプのために購入。今回はコインランドリーの待ち時間に、□ライド中のウェア>・下半身で挙げたモンベル ジオライン EXP.タイツの上に着用。1泊はこの組み合わせで寝たが、前述の通りテント内が0℃くらいだったので、もう1泊はモンベル ペダリングパンツ サーモでも十分快適に眠れた。
□ モンベル ダウンフットウォーマー (現行品#1118763)

キャンプデビューした4年前の秋に#1118504(廃番)を購入。素足で履いて寝ている。
ウェア以外の防寒対策としては、ハクキンカイロ、テントの外張りなどを準備した。長くなるので、次回以降の記事に回したいと思う。
□ 私のチェックリスト
ここまで各項目ごとに説明してきたが、普段は「活動」ごとに分けたチェックリストを、ギアを使う場面を思い浮かべながら作っている。参考に、今回のリストの一部をウェア以外も含めて載せておく。
〈食事〉□食料・お茶 □薬・サプリ □ガス缶(プロパン含む)・鍋 □コップ □ライター・防水マッチ □保温ボトル □折り畳みテーブル □イス □ボトル(やかん代わり)
〈自転車〉□サイクルコンピューター □輪行袋 □パニア □バッグパック □サイクルパンツ □インナーグローブ・アウターグローブ □ヘルメット □アイウェア □風呂用メガネ □タイヤ・チューブ・空気入れ
〈宿泊〉□スコップ □テント・ポール・外張 □ピン □スノーペグ
〈睡眠〉□アルミシート・ウレタンマット・エアーマット □寝袋 □枕 □着替え1セット(絹ソックス・メリノウールソックス・下着・インナー) □ダウンジャケット・パンツ □ダウンソックス
〈その他〉□携帯トイレ
次回は3. ギア編、バッグ類と雪中キャンプ特有のギアについてまとめる。

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