雪を求めて大町へ。グラベルロードでプチ雪中キャンプ: 3. バッグ・ギア編

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 暖冬の今季、雪道ライドと雪中キャンプの経験を積むべく、長野県大町市へ行ってきた。今回はバッグ類と冬キャンプのギアについて。前回までの記事はこちら。

雪を求めて大町へ。グラベルロードでプチ雪中キャンプ:
1. 自転車編(TREK CHECKPOINT SL5)
2. ウェア編

北アルプスBASE温泉郷キャンプ場
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<目次>
□ バッグ類
□ テント
□ 寝具
□ 食事
□ その他
□ 私のチェックリスト

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□ バッグ類
・ オルトリーブ(ORTLIEB) バックローラープラス QL2.1

ORTLIEB
冬キャンプは荷物が多いので、手持ちのパニアバッグを新しいのに買い替えた。20L×2個のペアで、耐荷重9kg×2個だ。

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防水で、持ち手で持ち上げるとキャリアから外れ、キャリアに引っ掛けて手を離すと自動でロックされて使いやすいと思う。あまり他の人とかぶらない色にしようと緑にしたら、ペダルを赤にしたことを忘れていて、通年クリスマスカラーでツーリングすることになってしまった。今回はパニア1個あたり5kgずつ詰めたが、リアに荷重がかかり過ぎるとスポークが折れるらしいので、今後は前に分散させてバランスを改善させたい。
・ パーゴワークス(PAAGOWORKS) CARGO55

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 パニアバッグ20L×2個に荷物が納まらないので、残りはバックパックに入れることにした。手持ちのバックパックで1番大きかったのが20Lだが、入り切りそうになかったので新しいのを買い足すことにした。候補を探している頃に、このCARGO55でブロンプトンを背負っている写真をTwitterで見て、”いつかやってみたいな”と思ったのでこれにした。
 折り畳み小径車を背負えるということから分かるように、正確にはバックパックではなくて背負子になる。一見過剰な袋や備品がセットでついてきて、最大55Lになる。そこまでの容量は必要なかったので、”大は小を兼ねないのではないか?”と最初は思ったが杞憂だった。公式のサイトを見ると研究と改良を重ねられた製品で、ユーザーの工夫次第である幅広い積載量に対応可能となっていることが分かった。

 今回の荷物は30~40Lの間と思われ、背負子としての肝であるフレームは大きくて邪魔だったので抜いて、5kg程度の軟らかい物を担ぐには背中のパッドは不要だったので外して軽量化した。
CARGO55
長いフレーム。低身長だとライド中にヘルメットの後部に当たること間違いなし。
CARGO55_3.jpg
背面のパッドは面ファスナーで着脱可能。
CARGO55_2.jpg
大きなロールパック式の袋を包み込むようにしてパッキングする。高さは50cmくらい。そうすると
mont-beller.jpg
こういう出で立ちとなった。
 ところで、別件(別の項目で後述)でJRの手回り品について調べていたところ、「3辺の最大の和が、250センチメートル以内のもので、その重量が30キログラム以内のものを無料で車内に2個まで持ち込むことができる。」という項目を見つけた。

JR東日本 旅客営業規則>■第2編 旅客営業 -第10章 手回り品
(無料手回り品)第308条

ハンドバックなど身の回り品は個数には入らないが、旅行鞄は個数に入るのでペアのパニアバッグは何とか輪行袋に入れてしまわないといけないことになる。ホイールと車体を分ける輪行方法だと、大きなバックパックやお土産は持てなくなってしまう。いやはや、サイクリストには大変な規則があったものだ。3個目以上の扱いについては有料になると書かれているウェブサイトがあったが、一次ソースは見つけられなかった。実際には柔軟に規則を運用されているけれども、輪行袋+大きな荷物は1個までしか持てない、と覚えておくほうがよいと思う。

□ テント
・ アライテント エアライズ+外張


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 手持ちのテントで、雪にも対応できるのはエアライズ2だけだった。フライシートを雪専用の外張にする。本物の山岳用テントなので、人里で使うには何とも言えないド派手な色である。使用頻度が高くないので新品を買うのがためらわれ、古い物をフリマで買ったところ、現行品610gに対して810gであった(断熱効果は同等なのだろうか?)。実際に使用して見たところ、最低気温-6℃の中、テント内は結露が凍らず0℃くらいで温かかった。
 グランドシートはいつもと同様、GeerTopの20D、耐水圧8000mの145cm×210cmサイズを使用。

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ペグはAmazonで買ったスノーペグ。

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過去にはサンドペグとして使った。

予備として普通のピン型ペグも持参。
スコップもAmazonで伸縮式の使用時64.5cm、収納時46cmのものを買った。

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今回は雪が少なく基本出番はなかったが、ペグを埋め込んだり雪から掘り出したりするときにおもしろがって使ってみたり、イスに座るときに足回りを除雪したりした。スノーペグ自体が小さいショベルのようにも使えると分かったからだ。

□ 寝具
 テントの床にはエバニュー(EVERNEW)のFPmatを敷き、テントに入ったときに足が”冷たっ!”となるのを和らげる。その上にソル(SOL)の厚めのアルミブランケットを敷く。テント内で荷物を滑らせるのに楽だったり、雨のとき浸水しても中までは濡れなかったりと便利な物。冬はアルミの熱反射を期待して使っているが、効果はよく分からない。


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エアーマットはニーモ(Nemo)の新作、テンサー エクストリームコンディションズ。R値は8.5。子どもと使うことを念頭に、レギュラーワイドを購入。

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そして寝袋はモンベルのダウンシュラフ#1(快適温度-3℃)。モンベルのインナー、ジオラインEXP.上下に冬ライドの格好で、この組み合わせで0℃程度なら快適に眠れた。
 また、湯たんぽ代わりにハクキンカイロのジャイアントとスタンダードサイズを持って行った。
ハクキンカイロ
サイクルジャージならバックポケットの真ん中に入れておくと、腰が温まって全身ポカポカになる。普通のカイロよりハクキンカイロの温かさのほうが私は好きだ。
 ところで、ハクキンカイロはベンジンを使う。輪行での移動にあたって、ベンジンの電車への持ち込みについて調べた。2015年の新幹線車内での放火事件を受け、2016年にJRの手回り品の規則が改正されて可燃性液体そのものは車内への持ち込み不可となっている。

JR東日本 旅客営業規則>■第2編 旅客営業 -第10章 手回り品
(手回り品及び持込禁制品)第307条
JR西日本>ニュースリリース>2016年3月31日 鉄道車内に持ち込める手回り品のルールの一部改正について

複数のウェブサイトを参考にしたところ、ベンジンを含ませたハクキンカイロは持ち込めるが、追加のベンジンは持ち込めないと読み取れた。その他、キャンプの燃料の例としてガス缶や固形燃料は持ち込めるが、ホワイトガソリン、燃料用アルコール、灯油は持ち込めない。灯油の引火点は40℃以上で引火の危険が少ないが持ち込み不可なので、とにかく液体燃料はダメなのだ。
 旅先でベンジンを買うほどでないけどちょっと数日使いたい、というくらいでは、ハクキンカイロは使いにくい(そりゃそうか)。

□ 食事
鍋は湯沸かしが速いJETBOILスタッシュを選択。JETBOIL専用ガスのJETPOWERはプロパンガス配合で、-2~0℃あたりで使用して火力には特に問題は感じなかった。
JETBOIL
ライターはサコッシュに入れっぱなしでいたら点火しなかった。モンベルのウォータープルーフマッチ(#1124310)を念のため持参しており、それでJETBOILに着火した。
・ モンベル アルパイン サーモボトル (#1124618)

食事のときに沸かして余った湯を保存。満杯でなかったので翌日まで温かくはなかったが、夜間に水分補給をするときに冷たい水を飲まなくても済んだ。
・ イス
イスはいつものDOD ウルトラライトマイクロチェア(廃番)を持って行ったのだが、雪にイスの4つの脚が刺さって沈み込んでいくので、相対的に自分の足が段々高くなっていって座りにくかった。自分の足を伸ばすため、足回りの除雪をスコップでやってみた。
DOD ウルトラマイクロチェア
今年は雪が少ないので、除雪したら砂利が露出した。
雪中キャンプでイスを使うなら、

このように脚が地面に平行に並ぶタイプのほうがまだよいのではないかと思う。

□ その他
雪の降る地域では、冬季は屋外のトイレが使えないことがある。また、キャンプ中でも夜間のトイレがやや心配だったので、念のために携帯トイレを用意した。過去にミニ防災袋を準備した際に購入したものを持って行った。

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多摩川クラフトという会社の製品。携帯トイレには小のみ対応のものと、大もOKなものとがあり、これは大にも対応。使用後はチャックをして家庭で普通ゴミとして捨てるタイプ。水溶性ティッシュがセットになっていて、とりあえずティッシュだけ使いたい状況でも役に立つ。きれいな状態であれば、水2Lを入れて運んだり、煮炊きに使ったりもできるとのこと。公式の製品紹介が気合が入っているので一度見てみてほしい。

□ 私のチェックリスト
 前回と同様、参考に今回のリストの一部を載せておく。「活動」ごとに分けたチェックリストを、ギアを使う場面を思い浮かべながら作っている。

〈キャンプ中〉□ハクキンカイロ □モバイルバッテリー(20000mAh)・充電コード □ヘッドライト・ランタン □化繊ジャケット □帽子 □レインウェア
〈食事〉□食料・お茶 □薬・サプリ □ガス缶(プロパン含む)・鍋 □コップ □ライター・防水マッチ □保温ボトル □折り畳みテーブル □イス □ボトル(やかん代わり)
〈自転車〉□サイクルコンピューター □輪行袋 □パニア □バッグパック □サイクルパンツ □インナーグローブ・アウターグローブ □ヘルメット □アイウェア □風呂用メガネ □タイヤ・チューブ・空気入れ
〈宿泊〉□スコップ □テント・ポール・外張 □ピン □スノーペグ
〈睡眠〉□アルミシート・ウレタンマット・エアーマット □寝袋 □枕 □着替え1セット(絹ソックス・メリノウールソックス・下着・インナー) □ダウンジャケット・パンツ □ダウンソックス
〈その他〉□携帯トイレ

 次回はキャンプ編・その1 木崎湖キャンプ場を予定。

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