400kmブルベ ゴー イースト ~追い風400~を終えて、このときの体調で今までと同じ感覚で600km走るのは厳しかろうと感じた。そこで、より体を労わるよう計画を変更した。
まず、前々日の有休を使ったキャンプの場所を和歌山→近場(大阪)に変更。
次に、前日の宿泊: ネットカフェ仮眠→ドミトリー宿泊に変更。
…ここまでは簡単にできたが、肝心の道中の仮眠場所が決まらない。当初は320km付近のネットカフェを予定していたが、参加人数がまずまず多くて他に安く仮眠できるコースに近い候補も見当たらず、後塵を期してしまって個室が確保できないのではなかろうか不安になった。深夜にチェックイン・チェックアウト可能なホテルやキャンプ場も見つからない。いっそ400km走って今治まで出るか…と探していたところ、ちょうど390kmといいところにあった、あった、見近島キャンプ場が!
ここでキャンプ脳が発動。仮眠は仮眠に過ぎないけれど、あくまで自分の中ではキャンプ。キャンプらしいこと―寝袋で寝る、コーヒーを飲む という2点は外せなくなった。荷物は増えるけど、グルメライドできる胃の調子でもないし、写真の腕もイマイチで時間を掛けることもないし、ここをこのブルベのメインにすることに決めた。
□準備
前日、キャンプ(参照)から雨天の中、自宅まで30kmヒャッハー(≧∀≦)と自走で帰宅。急いで自転車の掃除とギアの整理、荷物の詰め替えをした。もちろん考えなくてもパッキングできるよう整理・工夫していたが、何よりチェーン掃除が本当に余分な手間だったw
天気予報で2日目朝の最低気温は1℃まで下がるとあったので、服装はパールイズミのウィンドブレーク クイック ビブ サーモ タイツ(0℃対応)を選択。これで今回はトイレ対策もばっちりだ。
キャンプ場で寝るときは、荷物を増やさないように基本サイクルウェア。上はいつもの ミレー ドライナミックメッシュ 3/4スリーブとファイントラック メリノスピンライトジップネック(L2ベースレイヤー)、下はモンベル サイクル ツーリングショーツにパールイズミ レッグウォーマー。前々日のキャンプで使った、モンベル ダウンハガー800 #2のシュラフ(寝袋)とニーモのテンサーマットがあれば十分と判断。最悪それでも寒ければ、アルミシートにくるまった状態で寝袋に入ることにした。アルミシートは緊急時の寒さ対策として、400km以上のブルベでは必ず携行している。
□広島発
前泊したドミトリーには同じくブルベ参加者が。一部コースを走ったことがあるとのことで、「江田島で1ヶ所登るところがある」「帰路のほうが風が強い」というありがたい情報をいただいた。


当日、体調は前回よりよかった。速めのグループに付かせてもらって快調に進んだ。登坂では遅れたが、気にしないことにした。なんたって、サドルバッグにケトルとチタンマグとバーナー、バックパックに寝袋とガスOD缶を積んでいるのだ。でも私以上に荷物が多い人、めっちゃ背負っているのに速い人もいたので、全く地力次第である。

海の見える通過チェックのコンビニで2度目の朝ご飯を摂った後、登りになって引き離されて一人旅に。しばらく行ってミスコースに気づいてスマホで地図を確認すると、
島を反対回りしてるwww
私の使っているGPSサイコン、Bryton Rider530は、コースがクロスすると順番通り案内してくれず、元来た道に案内されることがよくある。それが、今回は島の周回コースだったので反対回りに案内されたわけだ。いや、キューシートをきちんと見ていればよかったし、海が右手に見えたことにおかしいともっと早く気づくべきだったのだが。
□江田島~呉~岡村島~福山
こうしてコース復帰まで30分ほどロスし、フォトチェックポイントでかろうじて1人会うかどうかといった状況に。そこそこ登りもあったので、前との差が多分開いたのではないかと思う。

三高港フェリーターミナル

切串港フェリーターミナル
江田島では結構何回も登った(二度目)。事前情報の「1ヶ所登るところ」とはどこだったのだろうか…。ちなみに、シークレットポイントなるものを始めて経験した。
この後、1つ目のコンビニPCでは食事の選択肢がすでに少なくなっており、次のコンビニPCでは飲料の選択肢が少なかった。日中は0℃対応の服装では暑いくらいで、飲料の消費量が多かった。

瀬戸内の海は穏やかである。最初は海や橋の写真を撮っていたが、段々見慣れてきて撮らなくなってしまった。贅沢なことである。

岡村港フェリーターミナル
本当にほとんど参加者に会わなかったので、すれ違いポイントでようやく少し不安が解消された。時間には余裕があったが、折り返して自分の後続を数えると数人しかおらず、少し焦りを感じもした。

橋や海岸沿いなどやや風は強かったが、ほぼ一定方向でハンドル操作に影響しなかったのでさほど問題なかった。
途中でトイレ休憩、地図確認をはさんで、3つ目のコンビニPCで夕飯。ようやく数人に会えたと思ったら、出発時には誰もいなくなっていた(T_T) この時点で約250kmだったが、距離のわりにはあまり体は疲労していなかった。足は疲れていたが、バックパックを降ろしてイートインで座って食事をしたら回復していた。荷を降ろす、座るというのも有効な休憩なのだと実感した。
次の4つ目のコンビニPCでは、ようやく前に追いつけた感触が得られた。ここから当分は時間制限なしの通過チェックのみなので、自分の好きなように時間調整できる。

福山鞆の浦(とものうら)の常夜灯。うまく全体が入り切らなかった(^_^;
□しまなみ海道―いくつもの橋を越えて
キャンプ場を目指して、夜のしまなみ海道へ。橋は基本自分しかおらず、とても快適に走れた。ただ万が一かそれ以下でも歩行者がいて気づかないと大変なことになるので、橋の降り口では十分減速した。それにしても、普段淀川の鳥飼仁和寺大橋を10円でありがたがって通行している大阪民としては、このクラスの橋が自転車なら無料というのはブラボーの連続である。
途中トイレ休憩、コーヒー休憩をはさんで大三島橋を渡って伯方島(はかたじま)へ。夜空は細かい星まで見えて、かなりきれいだった。見近島(みちかじま)に渡る手前がこの伯方島。キャンプ場で食べる朝食のおにぎりをコンビニで購入した。外は寒かったのでイートインで夜食も食べたが、結局時間が経ったことで体が冷えてしまい、体温と時間をロスしてしまってもったいなかった。
伯方橋の途中で見近島キャンプ場に降りる道を無事見つけ、ぐるぐると下っていった。ゆずの歌の下り坂を思わせる「これ、また登らなきゃいけないのか」と予想していたより長い坂だった。
到着したのは5時過ぎ。もう出発するライダーと入れ替わりでテントを設営し、サイコンとスマホの充電作業、着替えとドライシャンプーと体拭き、寝床作成、再出発の準備をしたら1時間経過。滞在時間を4時間と設定して、2時間と少し寝ることにした。しかしキャンプ場の朝は早い。起きてラジオかテレビを鳴らしたりお喋りしたりする他のキャンパーの物音で、1時間ごとに目が覚めて結局2時間で起床。

朝テントの数を確認すると自分を含めて14張。なかなかの賑わいっぷり。

撤収準備をしながら、お湯を沸かしてコーヒーを準備。ゆっくりはできないけど、コーヒーを飲みながらコンビニおにぎりを食べ、今回の自分で定めた”ミッション”をクリア。キャンプに関してはもう少し詳しく後日別記事にしたいと思う(→別記事: ブルベ×キャンプ: 見近島キャンプ場@愛媛県今治市)。
早めに起きたものの、来たときと同じようにはパッキングできなかったり、風がありテントを片付けるの少し手間取ったりで、予定通り滞在時間4時間で再出発。Twitterを見ると何だかみんな再出発が早い。遅れを徐々に取り返すつもりだったので、そんなに急がないとダメか…?とやや焦った。
□今治~とんで~広島
次のコンビニの通過チェックは、予想到着時間ぴったりだった。コンビニで折り返して戻るルート上ですれ違う人を見かけなかったので、もしかしたら最後尾だったのかもしれないw 行きの下りは帰りの登りなので覚悟していたが、意外と帰路の登りはつらくなかった。
メインのキャンプが済んだので、景色は目に焼き付けつつ走りに集中した。

大山神社。自転車お守りがある。
この近くのコンビニで昼食。この日の日中は15℃近くあり、暑くて思ったほどペースを上げられなかった。

ONOMICHI U2
この前でJKかJDに動画を撮ってくれと頼まれ掛ける。何の撮影だったんだろう?
それはともかく、ここで借金返済。風はまあまあ吹いていたが、サイコン上で20km/hを切ることはなかったので、パンク1回までなら完走できると再計算した。
でも次の通過チェックのコンビニで誰にも会わず、さすがに少し焦るw 次のコンビニPCでようやくそれなりの人数の参加者に会えてホッとした。残りは約30kmで順調に飛ばしていたが、途中で仕事の電話が入って5分ほど足止め。その間に2人抜かされ、その後追いつけなかったのが何となく悔しかった。
ゴールは赤いローソン。泊まったドミトリーに近いところで、カープグッズが豊富でつい買ったところだった。

写真は前日のもの。
ゴール受付に移動して無事メダルゲット。癒しの豚汁もいただいた。そして、終電でしか帰れないことにようやく気づいたのだった。だからみんな早かったのかな。もともと終電を逃したら次の日始発で出勤しようとあまり深刻に考えていなくて、逆に慌てて輪行準備して新幹線に急ぐことになった。そのまま着席するのは周りに申し訳なく、新幹線の洗面台で多少身づくろいしてから席に着いた。

□ブルベ×自転車キャンプ
去年の初夏、1000kmブルベでキャンプしたときは、正直車体は重くなるし背負う荷物も重くなるし撤収に地味に時間が掛かるし、しばらくすることはないと思っていた。でも1年も経たずに、しかも荷物が多くなる冬に(ケトルとマグまで積んで)またブルベでキャンプができたことはすごく自信になった。ウルトラライトな道具のおかげが大きいが、経験を積んで割り切りを学んだ甲斐はあったと思う。また、途中であまりに他の参加者に会わずに焦ったものの、ほぼ計画通りの時間で完走できたことも上出来だったと思う。
時間にあまり余裕のない600kmでまたやろうとは考えていないけど、地力をもっとつけた上で、1000km以上でならまた挑戦するかもしれない。
[場所・広島][場所・愛媛]
600kmブルベでプチ冬キャンプ ~広島4大海道・今治~
ブルベこの記事は約3分で読めます。
本ブログでは記事中に広告を含むことがあります。

コメント