BRM100周年記念ブルベ☆すさみ発

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 2022年6月11日、ほぼ雨か大雨の中、たくさんライトを付けた自転車にまたがり、キラキラ光る蛍光ベストを身につけたサイクリストが日本中で目撃されただろう。この日はBRM300km 100周年の記念の日(Audax Japan
BRM300km100周年についてのお知らせ)。完走すれば記念メダルを手に入れる(購入する)ことができる。24ものコースのうち、和歌山推しの私は迷わず紀南・周参見(すさみ)発のブルベを選んだ。梅雨の近畿南部はほぼ雨だということを忘れて…。
□準備
 このブルベには絶対参加したかったので、日程が分かった去年のうちに前日は有休を取っていた。が、いろいろあって結局午後半休に。忙しい中、そろそろ準備を、と腰を上げた頃には雨ライドがほぼ確実となり、テンションがだだ落ちする。去年BRM100周年(参考: Audax Japan)で200km完走して記念メダルを持っているんだ、別に300km走らなくてもいいんじゃない? とまで思った。でも前前から子守のお願いをしていた夫もベビーシッターさんも、送り出す気満々で背中を押してくれた。
 装備は3週間前のブルベと変更するのが面倒で、バッグ類は同じでわりと軽量。補給食を入れるフロントバッグ、0.5Lのトップチューブバッグ、5Lのサドルバッグ。でも、もう少し考えればよかったと途中で少し後悔した。
□移動
 私の住む大阪北部から周参見は正直遠い。いつもブルベには車でなく電車で行くことにしているが(帰路の安全運転に自信がないため)、そうするとどこに泊まるにしても15時台に出発しないと間に合わない。結局、以前のすさみ発ブルベと同様に、適当な場所で仮眠を取ることにした。時間に余裕を持って家を出たつもりが、なぜかまたギリギリの乗り換えとなってしまい、新大阪駅でくろしおに飛び乗った。危うくスタート地点に辿り着けないDNSになるところだった…。くろしおは今年3月のダイヤ改正から全席指定席となっているので、車掌さんが来るまで汗だくでデッキで待機。車掌さんはとても親切で、自転車に目が届きやすい席を確保してくれた。移動時間で1時間ほど仮眠することができた。
 白浜駅で降りて、ここからはJRきのくに線のサイクルトレインに乗る。紀伊田辺から新宮駅まで、平日は9時から終日、休日は文字通り終日、自転車をそのまま電車に載せることができる(JR西日本のサイト)。待ち時間が20分以上あるので、輪行を解除しておく。


1台組み立てるには十分すぎるスペースが準備されていてとてもうれしい。

サイクルトレインはワンマン電車で、降車の際は運転席の後ろで運賃を支払う。うっかり後ろに乗ってしまうと、停車までに前車両に移動しなければならないのがちょっと大変だ。
 某駅で降車し、仮眠場所へ移動。まさかのエアマットが膨らまないトラブルが発生したけれど、何とか荷物を工夫して仮眠。幸先悪し…。

某駅にて。ツバメの親って夜は1羽だけ巣の側にスタンバっているんですね。
□スタート
 未明に朝食なのか間食なのか分からないおにぎりを食べ、スタート地点まで自走で向かう。まだ曇りだったが、いつまでもってくれるのか…。まずは周参見駅に寄って、コインロッカーに着替えなどの荷物を預けておく。
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24時間使用可能だし、このお値段は今どき破格。倍取ってもいいと思う。
 受付に着くと、あいにくの天気予報にも関わらず、予想よりも多くの出走者がいた。ブリーフィングや記念撮影を行うと、すごくワクワクしてきた。
 3週前のブルベから調子が戻っていない点がいくつかあったので、「今日は急がなくていいぞ、体を労わりながらいくぞ」と思っていたが、走ってみるとすごく気持ちがよいし、人の後ろが断然楽なので頑張り気味で付いて行く。人に流されすぎだなーと思う。やや登って、フォトチェックのえびね温泉に到着。

WAKAYAMA800のスタンプラリーにもなっているのでお得。
 WAKAYAMA800をやっているうちにちょうどよかったトレインと離れてしまったが、なんだかんだでまた追いつくことができた。しかし、即席ローテーションがなされるなどパワーアップしていて、オーバーペースなのについて行ってしまって「軽と乗用車の100kmは違うねん」などと、(*´Д`)ハァハァしながらPC1のコンビニに到着した。人に流されすぎだなー(2回目)。でも楽しかった。田園風景も楽しめた。一緒に走ってくれた人たちありがとう。
□十津川郷へ
 オーバーペースだったからか、まだ時刻が早かったからか、これからしばらく補給場所がないというのにあまり食欲はなかった。プリンをひとまず胃に流し込み、前回のブルベでうまくいった、5個入り110円・1個100kcal弱のミニクリームパン的なものをフロントバッグに入れておいて走行しながら食べる作戦にした。
 コンビニからしばらく行ったところに熊野古道館があり、ここでWAKAYAMA800のポイントをゲット。しかし、ここでチェックイン方式が去年と変わっており、先ほどのえびね温泉のポイントが取れていないことに気づくorz
 気を取り直して、もう少し登ってフォトチェック。

きのくにカートランド(ウェブサイト)の看板。和歌山県唯一のサーキットとのこと。
 登り基調を進み、65kmで雨につかまった。これから降り続けると分かっていたのでレインウェアを着た。けれども本降りにはなかなかならず、前ファスナーをフルオープンにしても暑く、顔から口に流れてきた塩分を再摂取するような状況だった。前半の山場の引牛峠付近はやや道が荒れていたが、予想していたよりは走りやすかった。タイヤとブレーキキャリパーの間に木の葉が時々挟まって、気になるので何度か停車して取り除くという手間はあったけれど。
 十津川郷まではトンネルのおかげでほとんど登らずにすんだ。しかし、暑さのせいか昼食には早かったせいか、ここでもあまり食欲はなかった。売店で「じゃばらまる」(じゃばら村(北山村公式ショップ))という小さい缶ジュースを買って飲んだ。これがすごくおいしくて、疲労回復効果があったように思う。


…こんなツイートの後もしばらくあまり降らず、レインウェアのせいで暑いのが続いた。
□鬼ヶ城(おにがじょう)へ
 ここから瀞峡(どろきょう)方面に向かう。白いホタルブクロがきれいで、つられてドクダミの白い花まできれいだな~と思っていると、まもなく登りが始まった。”どろきょう”という響きに魅力を感じて行ってみたいと思っていたし、距離も短かったのであまり苦にならなかった。


でも結局、雨の中往復2kmちょっと寄り道する勇気はなかった。
 雨はまだ時間1mmくらいの体感で、ようやくレインウェアが仕事をし始めた。


思わず足を止めた「雷の滝」。滝が見事に見えるのは雨天ならでは。
 PC2はおとくろ温泉隣接のコンビニ。やはり食欲がなくて、先ほどと同じ「じゃばらまる」を飲む。フロントバッグにはミニクリームパンが入ったままになっていた。ここまで登ってきたとはいえ前回のブルベほどの強度はなく、体が急速な糖質チャージを欲していないようで、”コレジャナイ感”があった。少しずつ消費することにして、おとくろ温泉のWAKAYAMA800のポイントを取ってからリスタートした。残りはちょうど半分である。
 ここからは多少アップダウンはあるものの、目ぼしい登りはない。大きなトラブルがなければ余裕をもって完走できる貯金があった。ゴール後の仮眠をつつがなくこなすため、そこそこの時刻に余力を残してゴールしようとややペースを落とした。鬼ヶ城へ向かう長~い下りは減速帯がびっしりで、飛ばす気も起きなかった。下りの途中で意外と寒いなと感じたので、ここでようやくレインウェアを着ていてよかったと思えた。
 鬼ヶ城センターに着いたときは結構雨が降っていた。フォトチェックでもよかったが、少し何かを食べたかったので売店でレシートも取っておこうとした。自転車置き場では雨をしのぐことができず、ここでレインウェアを脱いだものかと迷った。トップチューブバッグに水で戻る100均のコンパクトタオルを入れていたので、それでレインウェアを拭こうと思ったが、軽量重視のバッグが小さすぎてそれが取り出せない(-_-) 一番手前にモバイルバッテリーを入れていたのが邪魔だった。取り出すためにバッグ内が濡れるのが嫌で、すぐ諦めた。モバイルバッテリーを入れるのであれば、もっと大きいトップチューブバッグにしておくべきだった。

鬼ヶ城センターは写真スポットがたくさんあったが、雨で手が濡れていてスマホのタッチパネルが反応しなくなった。せっかく持って行ったコンパクトタオルを役立てることができなかった。
□海沿いをGo
 海沿いに出ると奇岩スポットがいくつかあるのだが、スマホの画面が反応しないのでスルーすることに。そして天候はそこそこの雨になったものの、強烈な追い風が助けてくれた。トルクを掛けなくても進む進む♪ 多少の登りはアウターのままでトルクを掛けなくても風が連れて行ってくれる♪ 足を休ませながら楽しんでいたら、後ろからスイスイ~っと何人かに抜かされて、我に返って少し真面目に漕ぎ始める。人に流されすぎだなーと思う(3回目)。
 新宮で熊野速玉大社に寄ってWAKAYAMA800のポイントゲット。このとき、昨シーズンのQRコードが残ったままになっていて、読み込みされなくて焦ってメインスマホを袋から出してしまった。大して濡れなかったのだけど、これが後でおさいふにダメージを与えることとなる。WAKAYAMA800の担当者さん、これ見てたら去年の撤去してね…。
 PCとなっている新宮のコンビニで何人かと会った。レインウェアを脱いで入店する人がほとんどの中、モンベルのシェイクドライを着たお兄さんは着たまま水滴なしで入っていく。蒸れるけど蒸れにくいらしいし、雨天ライドのこういう時短の点でもすばらしいアイテムだと思った。
 登りがなくなって追い風で体力を温存できたためか、風で多少涼しくなったからか、食欲が戻ってきていた。固形物が食べられるようになり、チキンがおいしかった。
□爆風潮岬
 リスタートのときにはみんないなくなっていた…。自分の行動が特別遅かったとは思わないけれど、ちょっとお喋りが多かったのと、トイレに行って遅れたのがもったいなかった。一人旅なので、こんな雨の日に自転車が走っているとは思っていないだろうドライバーに気を付けようと、路肩に寄り過ぎないようにして走った。
 潮岬の小半島の足首あたり、串本駅付近に来ると、急に横風に煽られるようになった。風で雨が煽られてバサッと浴び、体感の雨量は4mmくらいだった。後から天気をチェックすると、ちょうどこの時間帯は時間6mmの降水量だったようだ。
(ここから追記→)このあたりで異様にブレーキ制動が悪くなったはずだ。リムとブレーキシューの間に水の膜が張って滑っているような感触。また、わりと握りやすいR8000アルテグラのSTIでも、指切りグローブで濡れた指先が滑って握りにくい。下りや平坦で速度を落とさざるをえなかった。(←追記ここまで)
チェックポイントになっている本州最南端の碑や潮岬観光タワーまではそこそこ登りがあるが、そこで方向の読めない突風に煽られる。突風のときに車が側を通ったらヤバいと思ったが、地元のドライバーは心得たもので十分なスペースを空けて追い越してくれた。
 サイコンのメーターでそろそろフォトチェックという距離に来たが、想定していたポイントが見えない。結構先に行ってたはずの参加者に追いつき、ついて行くと広い道路に出て、ようやくおかしいと気付く(汗) 雨による視界不良でキューシートの確認を怠ったのと、元来の方向音痴が発動してしまい、雨天も相まってイメージしていた景色でなかったことで、チェックポイントを6km通り過ぎていた。”方向音痴でもあそこで見失わないだろう?”と普通の人は思うだろう。潮岬は何回も車で行ったことがあるので、自分も行ったら分かるだろうと思っていた。ただし、いつも西側からで今回は東からだった。言っている意味が分からないかもしれないけれど、それが方向音痴なのだ。
 ともかくチェックポイントまで戻る。途中で2人の参加者とすれ違う。暗くて表情は分からないけど、こんな日にこんな所を自転車で走っているのは我々だけなので、怪訝そうな空気が伝わってくる。


□ゴールへ
 12km余分に走って潮岬を抜けると、雨も風もおさまってきていた。コンビニで濡れた手で触らなくても食べられる物を夕食にチョイスし、またご飯を買う当てがないゴール付近のことも踏まえて翌日の朝食を買っておいた。
 すさみまでは細かなアップダウンがある。追い風はもうない。何度か走った道なので”はいはい、また来たよ”という感じで淡々と漕ぐが、やっぱり道の駅イノブータンランドの後の登坂が一番きつい。
 ゴールであるスタート地点に戻り、スタッフさんの顔を見たら何だかホッとした。爆風区間の潮岬を除けば、信号が少なくて追い風があって走りやすかった、楽しかったとお話ししたと思う。


 ゴールと引き換えに、3月に買ったばかりのAQUOSはダメになった(T_T) モバイルバッテリーとスマホを一緒にマウントできるシリコン製のホルダーを使っていたのだが、今回はモバイルバッテリーなしでスマホのみをマウントしていたため、振動でハンドルに時々強打されている音がしていた。水滴は大した量ではなかったと思っているが、振動が加わって基盤がやられたのではないかと思う。
 ブルベ5年生になったけど、まだまだ勉強だなーと思った今回。今シーズン、次参加するブルベは未定。しばらくはTwitterで観戦を楽しもうと思う。[場所・和歌山][場所・奈良][場所・三重]

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