ソロキャンプ用に購入するも使っていなかったグラベルロードを、何とか使ってやろうと、先日チャイルドトレーラーけん引キャンプ仕様にしました。
どういう挙動になるのか想像がつかなかったので、ひとまず自走で行ける距離のキャンプサイト付きカフェ、大阪府茨木市(いばらきし)の千提寺(せんだいじ)にあるTHE FOREST OF ARTS -M’s Cafe- (エムズカフェ)に行くことにしました。自走圏内なら何かトラブルがあっても何とか歩きや公共交通手段で帰って来れるだろうとの判断です。以前訪れた際の記事はこちら↓
– – – – – – – – – –
<目次>
□ 北摂のラル・・・
□ 紅葉の木の下で
□ 出会い
□ お寺の蒸気機関車
– – – – – – – – – –
□ 北摂のラル・・・
このカフェ周辺は大阪北摂のヒルクライムコースです。最近では、安威川ダムの建設に伴ってできた新しいつづら折りの抜け道が”北摂のラルプデュエズ”と呼ばれるようになり、一度行ってみたいと思っていました。事前にSNSでどこなのかなーと悩みながら場所を調べ、ルートに組み込みました。が、記事にするためGoogle mapを見ていたところ、ごく最近誰かが地点登録をしたようで、あっさり検索できるようになっていました(Google map)。

緑矢印が”北摂のラルプデュエズ”の始まり、赤矢印が終わりです。府道46号線は交通量が多く、できる限り走る距離を短くしたかったので、1つ西側の道をまず登って46号線を走るのは300mに抑えました。
さて当日、子どもと早めの昼ご飯を食べ、子どもには移動中に昼寝をしてもらう作戦。こちらのキャンプ場はチェックイン時間は柔軟に選べるので、キャンプ場で設営完了したらちょうどおやつの時間になるように逆算して設定しました。この作戦はうまくいきました(^-^)b
えっちらおっちら府道110号線、114号線を登り、一番きつい山手台(お山の住宅街)を越えたら、1号線を西から東に直線移動して46号線に出ます。今まで位置エネルギーを貯えてきたのが一気に開放され、あーまた登るんだな…という気分になります。

何やらクレーンで作業中でした。何ができるのかな。
そして46号線から例のつづら折りへ。距離が短く勾配もさほどきつくはなく、”九十九折(り)”という漢字は似つかわしくないので平仮名にしています。が、子どもとキャンプ道具を引いて登るとがんばらないように抑えていても息が切れそうになります。試験的にリアラックとパニアバッグを取り付けたのも結構負担になります。

私の推し地方・和歌山のラルプ・デュエズ「千葉山(せんばやま)」を知っていると名前負けしていますが、近場にこういう名前のついたコースが増えると楽しいんですよね。
□ 紅葉の木の下で
もう一度西側の道に戻って少し登るともう目的地近く。ただ、カフェの直前は激坂で、単独でなら登れますが、トレーラーありではやはり登れませんでした。

カフェにはサイクルラックが併設されています。ラックの下に自転車とトレーラーを置き、カフェで受付して子どもの料金と翌朝の朝食の代金を支払いました。オーナーさん、我々親子のことを覚えておられました。この日はテント泊がもう一組、他にも車中泊の人もいて人気でした。キャンプ場としての情報は以下に。
インスタグラム
予約: カーステイ(Carstay)
問い合わせ: カーステイのチャット (カフェの電話は多忙のためつながりにくい)
□特徴
・テント泊・キャンプも可能な車中泊スポット
・古民家カフェの庭、裏山がキャンプサイト
□利用期間
・通年。チェックイン/チェックアウト時間は相談。
□利用料
キャンプ・テント泊の場合
・1人1泊 2500円(税込)
・AC電源 500円
・ゴミ処理 500円/袋
※カーステイのオプションがやや分かりにくく、細かい料金は事前に問い合わせを。
□その他
・サイクルラックあり。
・朝食を頼める。
・屋外に炊事場はないが、有料で屋内のを借りられる。
・レンタル品や薪や炭、着火剤など現地で購入可。
・シャワーなし。
・トイレがきれいで広い。
□周辺施設
・ハイキングコース(キリシタン自然歩道(初級)、巨石の丘(上級))
・茨木千提寺PA(新名神高速道路)
・茨木市立キリシタン遺物史料館(いわゆる”教科書に載っているザビエル像”が発見された家)
裏山のほうのスペース(Cサイト)に案内していただいたのですが、

ちょうど見頃の紅葉と見晴らし台があるサイトでした。
今回のテントはMSRのフリーライト3、2022年バージョン。前回使ったアライテントのカヤライズ2より一回り大きく、でもより軽量なテントです。ヒルクライムをするので重量を減らしてみました。

茶色系はあまり好みではないのですが、MSRの赤と紅葉とが、うまいこと調和しているように感じました。
見晴し台の横にはテーブルと2つ椅子があり、おやつと夕食のときはこれを使いました。広く使えるし、ガス缶も安定しているし、とても便利でした。

撤収時の写真ですが。

暗い夕飯風景…
おやつの後は親子で見晴し台で遊びました。


こちらのキャンプ場の日が暮れ始めた頃の景色が好きです。この日は月もきれいに見えました。新名神もよく見え、車が通っている音はよく聞こえますが、それほどうるさくはないと思います。
夕飯は基本お湯だけで作れる物にしていたので、わりとすぐに準備できました。前回は子どもをおんぶしながら料理して、でも料理の途中で空腹に耐えられずにぐずり出して困ったものですが、今は勝手に見晴らし台で遊んでいて、空腹でも大騒ぎせずに多少待てるようになったので、だいぶ楽でした。食事の途中で歩き出して食べ物が散らかってしまうという、新たに困ったこともありますが…。
夕食後はトイレ、歯磨き、着替えなど寝る準備。最近はエアマットをポンプサックで膨らますのを手伝ってくれます。成長して寝袋に一緒に入れなくなったので、寝袋のジッパーを開放して布団風、オシャレに言うとキルト風にして使っています。子どもが寝付くのはだいたい21時頃、私も最近はキャンプ中は夜ふかしせずに22時頃に寝てしまうことが多く、日頃の睡眠不足解消になっている気がします。寝返りがしにくくて2回は目が覚めるんですけどね。フリーライト3はインナーテントがメッシュで通気性がよく、また3人用は広いため、気温のわりにテント内が寒いと感じました。今シーズンの利用はこの1回だけになりそうです。
□ 出会い
朝はいつもと同じ時間に起きて、子どもの朝食準備。私の食事は後でカフェでいただくことにしていたので子ども1人分だけ作りましたが、前の晩にたくさん食べたからなのか予想外にあまり食べず。私が残り物処理に回ります。うーん、朝から食べ過ぎの気が…。


オシャレな古民家カフェですよ。こちらでホットサンドセットをいただきました。
こちらのキャンプ場のサイトからすぐ巨石の丘という場所に続く道があり、オーナーさんに子どもと行けるかどうか聞いたところ、道が整備されていなくて小学生高学年以上でないと厳しいとのことでした。ファミリーやカップルの彼女に不評とのことです(^-^; 代わりにキリシタン自然歩道というハイキングコースなら歩きやすいと勧められ、チェックアウト時間に余裕があるので行ってみることにしました。

忍頂寺まで行けるみたいです。

竹からの木漏れ日が気持ちのよい朝でした。

どんぐりがたくさん転がっていて、”どんぐりころころ”やトトロの”さんぽ”を2人で歌いながら進んでいくと、道より里側の斜面の竹やぶでガサガサ音がして揺れているのが見えました。誰か作業をしているのかなと思って見ても、人の服のような色もなく、立ち上がって来る様子もなく、人より大きい茶色い塊が力強い音を立ながらひたすら根本あたりを動いているだけでした。
「イノシシだ!!」
思わず声を上げても、いいのか悪いのか全く無視のイノシシ。よく考えたら散々歌いながら来たので私たちの存在に気づいていないはずはなく、自分のほうが大きくて強いと分かっているかのような態度でした。
仕方がないので、「いのしし見る~」と無邪気に言う子どもの手を取って、しばらくイノシシから目を離さずに元来た道を戻りました。サイトに戻り、予定より早く撤収作業をすることにしました。しばらくするとMTBのグループが例の道の先からやって来ました。イノシシがどうだったかは聞きませんでしたが、山は集団で入るほうがいいなと思った出来事でした。
□ お寺の蒸気機関車
撤収中、子どもは見晴らし台で好きなように遊んでくれていましたが、何かと頻繁に呼ばれて思ったほどスムーズではありませんでした。

こういうカエデの実を見つけると、つい上から落としてクルクル回して私も遊んでしまいます。

パッキング完了。
サイトからは下り道ですが、落ち葉で滑りそうで押し歩きしました。せっかくグラベルロードなのに、まだロードバイクで怖いと思う道は怖くて走れないです。
次の目的地は茨木の真龍寺(Google map)。ここにはなぜか蒸気機関車が展示されています。電車好きの子どもに見せてやりたくて、寄ることにしました。



D51 882という車両で、奈良に配属されていたから車両左側に月と鹿のエンブレムが付いているらしいです。

ここも紅葉がとてもきれいでした。お参りもしましたが、お賽銭箱の場所がわからなかったのが心残りです。自動販売機で飲み物を買ったのが少し売り上げに貢献できていればいいけれど。

“扉よ~し”

“時刻よ~し”

“はいど~ぞ”
…とやっているように見える。最後は遮断機が上がるマネのようです。
この日からしばらく、保育園の迎えにチャイルドトレーラーに行くたびに「蒸気機関車見るぅ」と真顔で訴えて来るので、「蒸気機関車ねんねしてるよ」でやり過ごしたものの、いつか地団駄を踏んでごねるのではないかとひやひやしました(^_^; ちなみに昔夜に行ったときは電灯でライトアップされていたので、今でもそうであれば普通に見られるのです(^_^;
ひとまずグラベルロードでも子どもと無事キャンプができたので、次は輪行要素を取り入れることにしました。自走圏内という近場でしたが、密度の濃い有意義なキャンプでした。[場所・大阪]

コメント