初の海外サイクリング、初の1200kmブルベにブロンプトンで行ってきた。本編part 4、4日目・最終日のレポート。Part 1~3はこちら。



凸凹
約945km地点のコインランドリーで、”残り255km、18時間で走ってくれたまえ。”と前日(?)の自分に託された。翌朝、といっても数時間後なのだけど、起床予定時刻より少し前に地元のお客さんが来たので撤収した。
6/9(火)6:14、CP15 황등(ファンドゥン) コンビニのGS25(CP4と同じ)。
通過チェックの照明はCPの外観と自撮りなので、顔の変化が分かる。体がこの生活を日常と誤解し始めたのか、3日目よりもむくみが減っていた。買い物にもだいぶ慣れて、녹차(緑茶)を間違えずに取り、シリアルバーは3個買うと1個無料の製品を選べるようになった。
最終日は、カメラに位置情報を紐づけていなかったスマホでの写真が多く、地名が分からないのが残念だ。

この日も暑くなりそうな気配。

お尻が痛くなってきていて、凸凹がしんどいと感じ始める。
7:48、969km地点、CP16 강경(カンギョン) セブン-イレブンに到着。
最終日の朝に会った人たちはみな表情が明るく、4日目とは思えない軽快なスピードで去っていった。私にはそこまでのスピードは出せないが、平坦で20~22km/h出し続けられれば経験上完走は堅い。今の調子なら大丈夫なはずだ。
韓国の田舎のバス停はこんな感じ。

都会でも田舎でも、ほとんどのバス停で屋根とベンチがある。まだ眠くないのでスルー。
次のCP17は41km先だがコンビニではないので、少し前で補給しておく。この区間で休憩している参加者を見かけず、みんな元気だなと思った。

10:54、1010km地点、CP17 공주(ゴンジュ)の공산성 안내소(公山城案内所)。
この日差しを見て。お昼前なのにすでにかなり暑い。
凹凹
しばらくしてサイクリングロードに入る。日差しを遮る物がない。


平坦なんだけど、CP以外では参加者に会わないし、平日のサイクリングロード、誰もいない。昼間なのに眠くなる要素しかない。ここは自転車レーンと徒歩レーンが緑地帯できちんと分かれていたのだが、わざわざ押し歩きで乗り越えてまで徒歩レーンに出て、ベンチで仮眠する有様。


稼げる区間なのに速度が出ない。20km/hを維持するのがやっと。23~24km/hで走れるはずなのに。走るべきなのに…。数m間隔でやってくる継ぎ目がお尻に響いて痛い。周りに誰もいないので、悪態をつきながら走っていた。

サイクリングロードが終わって、眠気が来てどこかのバス停で仮眠。もう時間的にこれが最後の仮眠だ。起きるとちょうど何人か走っていった。それを見ると体が動き出し、その後の15%の坂も、広い路肩をジグザグ蛇行しながらも足つきなしで登れた。心も折れていないし、潜在的な体力は残っていそうだ。
14:53、1070km地点、CP18 오창(オチャン)のコンビニのemart24に到着。

コンビニのテーブルの上に中身の残った水や飲料がよく置かれていたが、大抵はゴミではなくて、先行者が余らせたのを残しておいてくれた物のようだった。私は直接手渡された物以外は手を出さなかったが、一応情報として。

一番左のミルキスはカルピスソーダのような味でおいしくて、何度か買った。
ここからも凹凹道が続く。


全体を通して、農村の雰囲気もこういう道路の荒れ具合も、補給地点の少なさも、東北や北海道を思わせる道だった。
あっという間に夕方になった。

ホㇽ!
18:27、1113km地点、CP19 안성(アンソン)のコンビニのCUに到着。
ドバイチョコは好みの味ではなかった。というのは些細な問題で、残り87kmを5.5時間で走れる自信がない。15.82km/h以上必要という計算はそらではできないけど、トラブル対応を考慮したら本当は90km・5時間ペースが欲しいからヤバいな、というのは分かった。正確なコースプロファイルは覚えていないが、全くの平坦ではなかった気がする。パンクすれば退場だ。

リスタートの準備をしていると、「(スタートが)同じ時間なので、一緒に行きませんか?」と日本語で声を掛けてくださった方が。
「お願いしますっ!!」
4人のグループのリーダーらしかった。3日目の朝にヤクルト(?)をいただいた方と同一と思われるが、あのときはお一人だった気が…。お名前を伺いそびれたので、ここではヤクルト師匠とお呼びする。
トレインの最後尾につかせてもらうが、よく考えてみて。CP通過時間としてはギリギリ隊のロードバイク組、引いてくれるくらいなので完走に自信あり。そのペースを。交通量の多い所は27~28km/h、平坦は30km/h超で進むが、こちら車体総重量17kgはあるブロンプトン。慣れないトレインで絶対追突してはならないので、詰め過ぎないよう気をつけると、頭の中が空っぽになるくらい漕いでも遅れ、心臓が口から出そうになる。ブロンプトンでこんなに真剣に漕いだのは多分初めてだっただろう。
メンバーの1人は女性だった。これは、ヤクルト師匠に「あの女性について行ってください」と指示され、置いて行かれるところを師匠に撮影されたであろう動画である。このような状況で、乗車しながらの飲食はできなかったが、今までチンタラ漕いでいて潜在的な体力は残っていたのとアドレナリン効果で平気だった。
CP19~20間は57km。途中置いてけぼりになったが、とある曲がり角の果物屋で待ってもらっていた。女性から小さい青りんごを1個いただいた。野性的な野菜のような味だった。いただいたのだが、ジェスチャーで急かされる。パリパリ。それでもトイレ休憩の雰囲気があったので、「화장실 있어요?」(トイレありますか)と尋ねると、店主のおかあさんに店の中、というか民家に案内された。恐縮しながら居間を通り抜けてトイレをお借りした。師匠には「急ぎますよ」と言われつつ、ヤクルト(?)をいただいた。
なぜ”師匠”なのかというと、サイクリングロード以外を韓国人ランドヌール/ズと走ったのが実質これが初めてで、スムーズな走り方を後ろから見て教わったからだ。交通量の多い道で信号待ちの後は、車を促して先に行かせる。きちんと1.5mくらい空けて自転車を抜かしてくれる車への気遣いだ。車が来たら「차~!」(チャ・車)と、地面に穴凹があったら「홀!」(ホㇽ・hole(穴)のこと)と声を上げる。ホㇽは結構多くて気づいたらもう突っ込んでいることもあり、”ホルじゃなくてヘル(hell)だな”と酸欠の頭に浮かんだ。凹凹はロードバイクにとってもきついようで、小さな悲鳴がいろいろな所から聞こえてきた。
サイクリングロードに入るまでに歩行者が多い所があったが、先導のおかげでストレスなく最低限の時間ロスで快走路に。

21:53、1170km地点、CP20 광주(グヮンジュ・光州)のコンビニ emart24に到着。
先を急ぐのでここは写真だけ。ろくに食べていなかったと思うが、アドレナリン効果で空腹感はなかった。
完走
急かされてグループの皆さんと一緒に出発。が、直後の登坂でばらけ、他の参加者も停滞していた。私はわりといつも通りで、まだ体力が温存されていたことに呆れた。この後の下りでミスコースをした人も多くて、グループとはぐれた。きちんとお礼も言えないまま、再びサイクリングロードを飛ばしていると、後ろから人数が増えた師匠のトレインがかっ飛ばして行った。追ったけど、単独では25km/hしか出なくて追いつけなかった。
他にも先行者が見えたので、テールライトを頼りにペースを保ち、4日前に見たあの場所に帰ってきた。
残り時間25分での完走。かなり条件のよいLRM 1200kmだったわりに苦戦して、反省点はあるけれどよくやったよね。
ソンさんに出迎えていただいて、韓国LRMでは初のブロンプトンでの女性完走者だと伝えられた。ソンさん含む過去のブロンプトンLRM完走者3名(お一人はBrompton Koreaの中の人)と写真撮影し、完走を祝っていただいた。
日付が変わり、ホテルで数日ぶりのシャワーを浴び、少し休憩してコンビニ・コインランドリーを巡り、日本では見られなくなったロッテリアへ。
朝、昨年のブロンプトンフレッシュでご一緒したダサロイさんに、車で金浦空港まで送っていただいた。翻訳アプリを使いながらお話しして、楽しいひとときを過ごした。空港ではダサロイさんのブロンプトンフレッシュ仲間の方からキンバをいただいた。野菜が体に染み渡るようだった。

お土産にはくるみ菓子とジャーキーっぽい肉を購入。

他にももっと買いたかったけど、店員さんの押しが強くてゆっくり見て選べず、韓国土産で私イチオシの参鶏湯は重くて運ぶ腕力が残っておらず…(笑) また来ようね。
以上で【ブロンプトンブルベ走行記@韓国】KOREA LRM SHS1200K
1. 走行準備編
2. 海外(韓国)準備編
3. 本編① 渡航〜1日目前半:パリパリ
4. 本編② 1日目後半~2日目:ファジャンシル オディエヨ
5. 本編③ 2日目夜~3日目:ッパㇽリ!
6. 本編④ 4日目・最終日:ホㇽ!
全6編完結。
次の目標は、日常(?)に戻って今年のSR獲得である。

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