2025年、オダックス近畿ではブルベの全てのカテゴリーが初めて単一年度に開催され、“オダ近パーフェクト”という記念イベントで盛り上がった。
最も難易度が高いと思われるRM 1560kmの完走を果たしたmasaさんは、6年前のブルベでたまたま一緒にゴールした”2人組”として出会い、現在はフレッシュ(Flèche)のチームメンバーである。


オダ近パーフェクトを応援しようと、フレッシュメンバーで一緒にオダックス近畿のSR600を走ろうということになって、結局都合がついたのは私だけだった。珍道中がここに始まる。
準備
出走は10月の週末。近場のSR600KR(紀伊山地リバース)に決定。
スタート時間は6:00。走行計画は全てmasaさんにお任せした。宿泊場所を相談されたとき、「軽量ビビィを持っているので野宿でも構いませんよ〜」と返事をしたら、本当にキャンプ泊プランが出来上がってきた。それも温泉付き♨! なお、後から聞いた話では、SR600KRは距離的に宿の選定が難しいのだそうだ。
SR600はオーダーロードのHGSBTで走る。こういうブルベをキャンプしながら走ることを想定して作ってもらった。今回はトップチューブ下にマットを固定した。

テントポールをしっかり固定できるようにするベルトループを、2ヶ所に2対溶接してもらっている。ここに面ファスナーを通して折り畳んだマットを固定。想像以上にしっかり固定されて、かなりよかった。ボトルが片側からしか取れなくなるが、右側から取ることが圧倒的に多いのであまり困らなかった。その他全般的に、どんな自転車なのかは最近記事にまとめた。

荷物は直近の1000kmブルベを基準にしつつ、夜間走行が少ないのでバッテリー類を減らした。

体調は万全とはいえず、1000kmの疲労がまだ抜けていなかった。道中鼻水をかむのが少なかったせいで中耳炎になったり、軽い右手のしびれ感(正中神経障害)が出たりしていたのが、回復基調に入ったところ。脚は右股関節〜下腹部(腸腰筋)が痛くて寝る前にマッサージが欠かせない。また仕事と子守で忙しくて睡眠がなかなか確保できない状態。カフェインオフ生活を徹底して、せめてもの睡眠の質の確保を図った。
稼げぬ平坦
前泊はJR泉佐野駅最寄りの快活クラブで。最近は鍵付き個室の店舗が多いが、こちらはブースしかない。一応快眠できた気はする。
スタートのPC1 セブン-イレブンりんくう松原店に早めに行って朝食を食べる予定が、道がややこしくて迷って6:00ちょうどに着いてしまった。朝食を食べたら出発が遅れてしまった。

最初は交通量の多い道だ。自転車は自歩道を走る必要があったり、信号峠だったりで速度が出ない。少し交通量が減って走りやすくなってきたと思ったら、思いっ切り交差点を信号無視していく車、ほんのちょっとの中央分離帯を我慢できずに対向車線を逆走して我々を抜かしていく車がいて、いろいろと油断できない。
気温は20℃ちょっとくらい。曇りでちょうどよい。脚の調子はというと、疲労のためかすぐだるくなるし、右の腸腰筋も痛い。当者比得意の平坦でも速度が伸びず、いつもならローテーションするところをほぼ引いてもらう。振り返れば、masaさんと360km以上一緒に走ったことはなく、夜に睡眠をまとめて取るタイプで緩急つけて走行するというのを忘れていた。私はペースを抑えて眠気も抑え、休憩・睡眠を減らす省エネタイプである。
道の駅みさきを越えると和歌山っぽい雰囲気になる。海岸線沿いのアップダウンをこなし、途中で右折してガツンと登る。

この写真を撮ったホテルの入口にはサイクルラックがあって、外には自動販売機(自販機)、中には売店がある。営業時間前の気がしたが、入ってみるともう開店していた。梅サイダーを買ったがぬるかった。近大マグロぬいぐるみが売られていたが、荷物が増えるので買うわけにはいかなかった。

好調なmasaさんはPCより先の展望台まで行って戻って来た。以前来たときは夕方で、夕陽の景色が最高だったが、この日は中途半端な時刻と曇りで普通だったそうだ。
またしばらく市街地も走る。海南発着の和歌山ブルベによく出ていた頃、大阪から和歌山まで自走した道とほぼ同じで懐かしかった。

ここで仕事の電話が掛かってきて時間ロス。ここまでmasaさん采配通りの時間。本当は貯金ができると期待されていたようだが…。
紀州の屋根
ここから高野山に向かってじわじわ登って行く。登る前に補給をしようということで、信号待ちで停まったところにあったローソン海南阪井店で休憩する。病み上がりで鼻水がまだ多めだったのにティッシュを忘れて来てしまったので、高級ポケットティッシュ4個入りを購入した。4個も要らないよと思ったが、最終的にこれがちょうどよくなってしまう事態が発生する。
ポツリと雨が降って来た。が、幸い続くことなく、小雨が降ったりやんだりを繰り返す。ゆるい登りでmasaさんが体を起こして楽そうに漕ぐと、私は全くついていけない。深い呼吸をしてみたり、握りを強めて筋緊張を上げてみたりしても追いつけず、いろいろ試した結果、私が同じ速度を出すには筋トレのスパイダークライマーだかマウンテンクライマーのように大股で立ち漕ぎしないといけなかった。そんなのしんどすぎる…。
12:30に106.6km地点、ファミリーマート 高野山店に到着。外のイスに座って脚を休めながら昼食にする。しばらくコンビニはないので買い物もしておく。

まだ紅葉の時期ではないがさすが高野山、人多過ぎ。何とか金剛峯寺と書いてある石碑と一緒に写す。
この先、急ではないが何度となく登り下りを繰り返す。途中でたぬきを見たような。

ここにはトイレがあり拝借した。期待はしていなかったが意外ときれい。自販機もあるが、ゴミ箱がないので買いづらい。
この先の道、以前逆回り(SR600KW)で走った時は小石で荒れていたが、今回はあまり気にならなかった。まだ登り下りを繰り返すが耐性ができてきた頃、国道371号線・高野龍神スカイラインに出る。かつて和歌山県最高峰とされていた護摩壇山のほうへ登って行く。”かつて”というのは、国土地理院の再調査により隣の峰の方が高いことが判明。その峰の名前を全国から公募して2009年に龍神岳という名前が付けられたのだそうだ(引用元: 田辺市熊野ツーリズムビューロー)。すんなり登りならよいのに、2回ほど下りを挟むのが精神に負担を掛けてくる。

ちょうど売店が16時で閉まるところだった。飲み物だけでよかったので自販機だけ利用した。ここまでオンタイム。
夜・雨・飯
あまり稼げない下り基調で21km先のローソンに到着。

ここは村唯一のスーパーマーケットがあったが、2023年7月に閉店した。その後、2024年10月に”地域共生コンビニ”としてオープンした。それもなんと24時間営業。以前もここの商店と自販機があったことでだいぶ助かったが、ここがあるのとないのではSR600の難易度もかなり変わってくる。

この先また補給場所が乏しいことを踏まえ、翌日の朝食のおにぎり2個と、さらに100km分(約1000kcal)の補給食を確保しておいた。快適な小上がりのイートインで打ち合わせをしつつ、早めの夕食を軽く食べた。外に出ると、これまで何とかもってくれていた雨がついに持続的になっていたのでレインウェアを上だけ着た。キャンプ場のチェックインとコインランドリーの時間が微妙だ。急ごう。
次のPCまで、過去にも走ったことがあるので大した登りではないのは分かっている。好調とはいえない脚でがんばって登る。

この近くにAコープ 熊野古道ちかつゆ店があるが18時までである。これは想定済み。
さてキャンプ場へ急ごう。コインランドリーに洗濯物を突っ込んでからチェックイン→温泉→食事中に乾燥、が私の理想だが、これは難しそうだぞ…。
次回、2. 玉置山~北山村 編 に続く。



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