~前回まで~
Part 1: 自身の妊娠判明から自転車生活の計画
Part 2: 妊娠中期のほぼ前半、今年のブルベ走り納めまで
Part 3: 中期の後半、ローラー練・Zwift生活
Part 4: 後期で妊娠高血圧症が判明
Part 5: 出産・帝王切開と術後
前回は、帝王切開で出産したというところまで。今回は少し補足と現在に至るまでを記す。
□体調の変動
低出生体重児として生まれた子はNICU(正確には早々にGCUに移れたが)に1ヶ月入院していた。往復2時間に対して面会30分…。平日毎日搾乳を持参した。母乳の出は極めて不良で、授乳中に必要と言われているカロリーを摂ると確実に肥えると分かっていたので、意識的に多くは摂らないようにしていた。体重は妊娠前より+1kgで、つい最近までは維持できていた。
母子分離となったため自分自身の体調の回復はまあまあ順調で、術後2週間ちょっとでローラー練/Zwiftを再開することができた。帝王切開でなければ、会陰切開から乗れる状態になるのにどの程度掛かるとか(出産前に気になっていたことなので)レポートするつもりであったが、仕方ない。帝王切開では筋肉を切開しないし、子宮自体は生存そのものに影響しない臓器なので、回復は早い。パワーに関しては、軽く漕いだ状態でも出産前・30~31週頃の出力に戻っていた。妊娠後期にぐっと心肺に負担が掛かってくることがよく分かる。2~3回で体のバランスも思い出し、ビンディングに戻すこともできた。とは言っても体調万全というわけではなく、普段の動作では傷をかばって前屈みになっていたようで、術後1ヶ月くらいは腰痛がひどかった。
体力が落ちたのは、子が退院してきた1ヶ月後から2ヶ月目までが顕著だった。3時間おき授乳でとにかく睡眠不足。酷暑のため極力家に閉じこもり。睡眠を確保するのが最優先で、ローラー練すらできない。ある日夫に子守りをお願いして1ヶ月ぶりくらいに自転車で出掛けたら、いつもさほど問題にしていなかった登坂で息が上がってしまった。私の場合、このように出産だけでは体力は落ちなかったので、産後直後のサポートがいかに大事かということが客観的に分かることになった。
□時間の確保
体力が落ちたことに愕然としてから、何とかローラー練をする時間を確保しようと努めた。授乳がほぼミルクでよく寝る子だったためできたことだが、授乳間隔が4時間以上に延びた頃、午前寝を始めた瞬間に着替えてZwiftをする、というのをやった。子の様子はベビーモニターで観察。50分を目標にしていたがそこまで乗れることは稀で、ひどいときは5分で泣くこともあった。それでも少しでも乗れたことは気分転換にも自信にもなった。
ローラー練のお供、BM-LTL2。
短時間だけどZwift再開できつつある。 pic.twitter.com/9B4oQO2ZWf— 門川彩雷 (@ayalalmngl) October 1, 2020
余談だが、Zwiftのファイル更新に時間が掛かるので、やると決めたら事前にアプリを起動させておくことをお勧めする。本当に貴重な時間がもったいない…。
授乳間隔が延びたらもっと乗れる時間が増えるのではないか?とこの頃は期待していたが、そうではなかった。生後3ヶ月を過ぎると今度は覚醒時間が長くなり、遊びの相手をしてやる必要が出てくる。また、初めての育児なので、あれこれ買い物をしたり調べ物をしたり、実働はしていなくても頭を働かせている時間が長くなる(大変だけどまあ楽しんでいるところもある)。そして時期を同じくして、ばね指(腱鞘炎の一種)と膝の違和感を発症してしまった。赤ちゃんの体重はちょうど3~4ヶ月頃まで直線的に増える。寝不足もあって、体が付いていかないのだろう。膝は自転車にはさほど問題なくとも、指は曲げ伸ばしがつらくてハンドルを握ったりバイクの整備をする気も起きず、自転車に乗らなくなってしまった。
現在、職場の保育園に子どもを預け、8~17時で働いている。初日こそ階段の登りで息が切れていたものの、その後は体は楽になり、ばね指は2週間で治った。加えて食生活が変わり、体重は1kg増えた illliorzillli 子は保育園で全力で遊んでもらい、表情が豊かになり体力が付き、もう低出生体重児には見えなくなった。保育園って素晴らしい! …えっ、自転車? 平日の自由時間が風呂込みで22~24時、朝6時起きでは時間そのものの確保がきつく、休日の朝は休みたい気持ちが勝って睡眠を稼いでいるのが現状。たまに仕事にも行く。夕食後に筋トレやストレッチをする時間を最近確保し始めたところ。ブルベ? もう申し込んじゃった/(^o^)\
~おわりに~
私が妊娠してから買った「The Pregnant Athlete: How to Stay in Your Best Shape Ever — Before, During, and After Pregnancy」という英語の本には、妊娠は”unique”であるという言い回しがよく出てくる。「人それぞれ、人によって違うよ」という程度に理解しているが、産後は自身の体調や子の様子、家族の支援などによって変わってくるので、もっと「人それぞれ」だと感じている。私自身、産後の女性サイクリストのTwitterを眺めて、「この人回復早いな~羨ましいな~」と思ったこともあるが、置かれた状況が違うので他人と比べてもいいことはないし、あまり事態の解決にもならない。なので、誰かの参考になればよいなと思って6回にわたって書いてきたが、出産以降、特に産後については、( ´_ゝ`)フーン くらいに流し読みしてもらうほうがいいと思っている。
それではまた、来年どこかのみちで(^-^)/~

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