【ブロンプトンブルベ走行記】 BRM920宮城1000km (恐山1000): Part4 走行編(後半) 横浜・八甲田・奥入瀬・秋田

ブルベ
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 6年ぶりの1000kmのブルベはブロンプトンで。

 いよいよ走行編・後半。計画はどこまで通用したのか…?!

よこはま温泉

 恐山を下ってすぐ、コンビニで昼食とする。13時前。計画より2時間余り押している。ああ空はこんなに青いのに、風は少しだけ寒いけれど、太陽はとっても明るいのに、どうしてこんなに…? カフェラテを投入して陸奥湾沿いを南下する。国道279線は前半で通った盛岡の4号線と違って、反対側に避けて抜かしてもらえないほど交通量がある走りにくい道。嫌気が差してどこかで10分寝た。

 510km付近、よこはま温泉に15時前に到着。以前は1000kmブルベでも600kmまでは40時間の制限があり、今でも私は目安にしているので、かろうじてグロス15km/hを維持しており一安心。計画ではコインランドリー→温泉→横浜砂浜海岸海水浴場キャンプ場の予定だったが、近づくにつれ“まずは温泉だ♨!”という気分になっていた。

シャンプーやボディーソープはないが350円と格安。しかも、会議室と呼ばれている部屋が実際には休憩室で、横になって寝られてキャンプ泊を省くことができた。

 仮眠後、コインランドリーで洗濯。寝てもよかったが、眠気がなくてTwitter (X)を見る時間に充ててしまった。ローソン横浜町道の駅前店で軽めの夕食を摂る。青森県産のカットりんごはおいしかった。

予定通りの19時頃にリスタート。

 この時間には交通量が減って、横浜到着前よりも走りやすかった。概ね平坦基調で順調だった。時々サイコンを見ると平坦では楽に23km/h出せていた。21時前、548km地点のファミリーマート 平内口広店で休憩。まだ目標時刻に対して貯金があることを確認した。

 この辺りからの4号線は、猛スピードで車が飛ばしていく区間。もちろん路面はひび割れ・凸凹・ポットフォール(穴)付き。6年前に走ったこともあり、想像よりはストレスではなかったが、多分恐怖の感覚が麻痺している。夜間走行では、前日の雨天でもそうだがヘッドライトに助けられた。

しかし、たまに穴を見落として「ぐえっ」と声が出る。カーボンのロードバイクに比べたら手の痛みはないに等しいが、ブロンプトンはパンクしたらやっかいだ。

 ボーっとした感じがして567km地点、道の駅浅虫温泉で休憩。

慎重を期しての休憩だが20kmしか進んでいない。ちょっとペースやばい…?

 青森市街に入ると、次のチェックで借金を抱えそうなことが判明。焦って通過チェックと違うローソンに突撃、しっかり買い物してしまう。サイコンに念のために入れていた快活クラブ付近のアラートを、通過チェックのだと勘違いした。店名を確認したのはよいけど、入店前に見ようよ…orz この先さらにローソンが3軒続き、正式な通過チェック13、583.9km地点 ローソン青森妙見三丁目店に予定の25分遅れで到着。これから! 登るのに!!… 借金に焦って早々にコンビニを後にした。

The long and upward road

 酸ヶ湯(すかゆ)温泉まで20kmという表示を見て、その登りは永遠に続くと思われた。うっすら2泊目が厳しいことが分かっていたのに、荷物を送り返さず登ったことを後悔しつつ、今年は“荷物全部持つ”スタイルで走ろうと決めたのだと気を引き締めた。酸ヶ湯温泉まで気が遠くなりそうだった。ここにはキャンプ場もあり、自転車キャンパーのクチコミもある。私のそれなりに厳選された荷物でもこんなにしんどいのに、よくここをキャンプ装備で登ったものだなぁと呆れ尊敬した。酸ヶ湯温泉に近づくにつれ、この荷物で漕ぎ続けるのは”ワイにはムリや”と次のコンビニで荷物を送り返すことに決めた。それなら登る前に送り返せばよかったのに。

 時々ハンドルを振って熊鈴を鳴らしつつ、ついに酸ヶ湯温泉に到着。

湧水の辰五郎清水を味わいボトルに補充。

時刻は2時。606.5km地点、通過チェック14 酸ヶ湯温泉トイレ。硫黄臭が好きではないので早々に先へ。

 まだしばらく登ってから下りへ。寒さに強い私だが、下りで耐え切れずに防寒対策をする。せっかく持って来たのだからとダウンベストを着て下るも、結局防風機能がないと寒くて、途中でレインウェアをさらに着た。手袋はテムレスを無理矢理重ねてはめた。7~8℃だったらしい。下はそのままで夏用のレッグカバーのみ。ブレーキをかけながら脚を回す方法でしのぐ。後から考えたら、小径車でブレーキ掛けっぱなしは熱でパンクしやすくなるため、問題だったような気がしないでもない。真っ暗な中で奥入瀬(おいらせ)渓流の音を聞く。絶景だと聞いたことがある。写真に撮るのはまたいつかにしよう。

 4:30、640.6km地点 子ノ口(ねのくち)駅で予定通り休憩にする。JRバス東北の自動車駅で自販機があるが、案の定温かい物は売り切れていた。小腹が空いてきたので、青森市街で白湯で戻しておいたパスタを食べる。

どうせ冷えるのだから、酸ヶ湯の湧水で作れば軽量化できたな、などと思いながら。

 十和田湖に来た頃には明るくなり始めた。

殿だと思っていたが、ロードバイクの参加者を見つけて急に元気が出てきた。

3日目の朝。がんばって登る。

デジャブ

 675km地点、ようやくファミリーマート 鹿角大湯店に辿り着く。朝食と養生テープ、レジ袋2枚を購入。マットやビビィ、その他使わなさそうな荷物をレジ袋で包んで養生テープで補強して送り返す。明るくなったのでもう熊鈴は要らないかなと思ったが、小学生たちが熊鈴を鳴らしながら登校している。そうか今日は月曜日か。熊鈴はもうしばらく使うことにする。

 ・・・記事はここで途切れている。続きは後日追記予定。

(2025年12月16日追記)

 8:45頃、700.8km地点 通過チェック15 ファミリーマート秋田大館比内店に到着。”小倉温泉(767km)+国花苑キャンプ場(775km)お昼寝プラン”からはかなり遅れており、ユーランド ホテル八橋プランに切り替える。お尻を休ませたいが、プロテクトJ1の塗り直し回数を増やすことで対応。744.7km地点、ローソン 上小阿仁店で昼食。770.8km地点、セブン-イレブン 五城目町役場前店で休憩。段々暑くなってきて休憩の間隔が短くなる。朝寒くてホットジェルを手足に塗ったもんだから、日差しが当たって猛烈に暑い。アホやん…。夏場のようにボトルの水を掛けながら走行する。

 結局、797km付近のユーランド ホテル八橋への分岐点に来た時点で、目標時刻に対して1時間半くらいの貯金だった。2時間半の貯金がないと温泉+洗濯+休憩の目的は果たしづらい。交差点をそのまま直進する。

 秋田の幹線道路を走る。左折専用レーンは多いが、平坦でそれなりにスピードは出ていて車へのアピールはしやすかったので、青森の4号線ほどはストレスにはならなかった。それでも不意に”(車が)近いなぁ”と感じることはあった。

 1時間半の自分的貯金(以降、My貯金と記す)を維持しながら、812.7km地点、通過チェック16 ローソン秋田河辺店に到着。参加者が何人かいたので今後の予定を聞いてみる。この辺りには快活クラブがあるが、”休憩したら完走に間に合わないんじゃないか”という意見が聞かれた。私もそう思う。と同時に、デジャブを感じた。6年前の最後のチェックポイントでこういう会話があった。いや、最後ではなかったか。あの会話は夜だった気がするから別のブルベか。それとも、そもそもそういうやり取りは存在しなかったのか? デジャブなんてそんなものだが、ここは進むべきだ、と休み休み行くことに決めた。

山の動脈、鬼首道路

 いつしか貯金は減り、848km地点、雲沢観光ドライブイン(Googleマップ)にMy貯金35分で到着。次のコンビニまで少し距離がある区間。レトロ自販機を使ってみたかったので寄る。このため(と利用するはずだったコインランドリーのため)に小銭を残してきた。

うどんに唐辛子を少し掛けてコーヒー飲料と一緒にいただく。さほど寒くはないが、温かい物がありがたい。昔の大学の食堂のような懐かしく落ち着く、このときの気持ちに沿った店だった。

 さほど距離は離れていないが、864km地点、My貯金25分でひさしぶりのコンビニであるファミリーマート大仙太田町店に予定通り寄る。次の通過チェックまで一気に行くつもりだったが、途中でコーヒーを飲みたくなってまたコンビニに寄る。段々と休憩が小刻みになっていく。

 日が変わって最終日。My貯金ゼロで918.4km地点、通過チェック17 ファミリーマート雄勝インター店に到着。前のチェックから105.7km、ここまで遠かった。残りは100kmをとうに切っていたのだった。軽食を食べ、ゴールまで一気に、休み休み行くことを想定して(どっちやねん)、90km分の補給食を準備しておいた。これから宮城県に戻るのにゆるゆる登るのだ。

 国道108号線に入ると建物が減ってきた。まだ勾配は緩い。しばらくして、コーヒーばかり飲んでいたからか、お腹が緩くなった感触があった。この先補給場所がないのは分かっていて、トイレもないのは想像がつく。何とかならないものか…。登りの途中で自販機が並んだ建物を見つけ、とりあえずそこに行けば明るいし、手持ちの漢方薬を飲むために停まる。建物の横にライトがあり、もしかしてと思って見るとトイレだった。ありがたい。自販機で買いたい物はなかったが、無人販売所でネギを売っていたので、コインを入れておいた。伊藤商店(Googleマップ)さん、ありがとうm(_ _)m

 この道は仙秋サンライン・羽後街道(うごかいどう)とGoogleマップには書いてある。鬼首峠(おにこうべとうげ)を通る旧道に対して、鬼首道路というバイパスが1996年に完成し、冬季も通行可能になったのだとか。ちまちまとろとろ登ってどれくらい掛かっただろうか。深夜にも関わらず、たまにトレーラーやタンクローリーなどの長い大型車が猛アクセルで通って行く。

い゛ぃぃぃい゛う゛う゛ん って。

めちゃ明るいライトで照らしてくるので、こちらのことはよく見えているだろうが、路肩は広くないし、疲労は恐怖を生みやすい。こんな山道だが幹線道路のようだ。本来我々はこの道を通るはずではなかったのだが、大雨の影響により720km以降の秋田県の山道が通行止めになって、ルート変更の結果、距離調整がなされたという感じだった。

紫が旧ルート、赤が本ルート。旧ルートと比較すると近道になっていることがよく分かる。旧ルートなら初めて山形の地を踏めたのになぁ。

 長い登りを終えて、やっと下りで稼げると思ってブレーキを握ると、急に眠気を感じた。レバーから指を離すと戻る。なぜブレーキを握っている間だけ…? ブレーキしないわけにはいかないし、休みやすい路肩もない。長いデカい車が後ろからも前からもかっ飛ばして来るので油断ならない。”歩くしかないか”と考えていたら結構な登り返しが来て、眠気はどこかへ消えて行った。

 ようやく人里、鳴子温泉に到達。寄らなくてもよいかと考えていた973km地点のコンビニ、セブン-イレブン 鳴子末沢店に4:30に着いた。チェックポイントからほとんど人に会わなかったのに、他にも参加者が休憩していたし、前を通り過ぎてもいった。

パレードランと食欲の秋

 お菓子とカフェラテで朝カフェ(?)しながら、そばにいる人と話す。「後はもうパレードランですよ」と、明るい返事が返ってくる。明けない夜はないってやつだ。そうは言っても、パンクしたらクイックリリースでないブロンプトンは厄介だ。気は抜けない。完走確実性を高めたい。”ゴールまで引いてもらえませんか”と頼んでみたところ、二つ返事で了承いただけた。

 江合川に沿ってゆっくり走る。川のほうから明るくなってきて、すがすがしい4日目の朝を迎えた。…気づくと前から離されていた。まあ一人でも足を止めなければ間に合うはずだ。と思っていたら、信号待ちで待ってくださっていた。ペースを合わせてもらい、信号待ちのたびに雑談しながらゴールへ。

 目標の7:00より少し前、74時間以内にフィニッシュ!

1004.4 km ゴール セブンイレブン大崎市役所前店

 ゴール受付は2時間後なので、快活クラブに移動してシャワーと睡眠を手に入れる。荷物を置いて9時過ぎに大崎市地域交流センターへ。受付はごった返しているかと思いきや、意外にもばらけたようで、スタッフさんたちと少しお話して後にした。

 その足(自転車)でラーメンを食べに行く。

ルートの最後のほうで見かけた仁(JIN)というお店。この1000kmに向けてダイエットしていたので、ひさしぶりに何でも食べられるのが嬉しい。

 仙台で1泊して翌日飛行機で帰阪する予定。少し寝てから、動くのが面倒にならないうちにJRで仙台に移動する。使わずに済んだ熊スプレーをモンベルに返却する。ルート上で熊の目撃はやはりあったようで、準備しておいてよかったと思った。仙台でも快活クラブを利用する。

向かう途中で見つけた牛たんのお店、けやきで仙台らしさを満喫。明日からは現実が待っている。

最後に

 6年ぶりの1000kmブルベ、初めてブロンプトンで参加した1000kmを完走できたのは、ほとんどトラブルがなかったからに尽きる。雪国特有の道の穴凹に1日1回以上は突っ込んでしまったが、ブロンプトン用ではあまり評判のよくないシュワルベワンにも関わらず、パンクはしなかった。凸凹のことでいえば、バーハンドルなので手が吹っ飛ばされなかったこと、カーボンロードに比べると衝撃が少なく手足・お尻の痛みが軽くて済んだこともよかった。

 計画が崩壊していく過程で何度か心が折れそうになったが、1ヶ月前の納沙布1200kmの挑戦者の皆さんの話を思い出したり、同じBRM920・1000kmを別の場所で走っている人たちに思いを馳せたりして踏ん張れた。

 準備編でも書いた通り、以前は600kmまでは40時間で通過する制限があったが、このルートではその旧ルールだと厳しいと感じていた。計画時点で時間配分に自信がなかったが、その勘は正しかった。累積標高は普通だが、易しくはないブルベだった。もしもう1回走るとしたら、思い切って1泊目をもっと長くして回復に賭けると思う。

 

 今回の経験をもとに、1ヶ月後にもう1本1000kmブルベを走った。うってかわって、だいぶ余裕のある走行となった。

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