この記事は、payanecoさん主催のロードバイク Advent Calendar 2025 12日目に参加して書いています。前日はmiya kumaさんの「(ブルベ)2025SR600上毛三山(走行編) SR600上毛三山 晩秋の群馬を楽しんだ」でした。
今年は3日目にも参加しました。毎度投稿の機会をありがとうございます。突然ですが、今回の記事からサイトを引っ越しました。まだ旧ブログのリンクが混ざっていて見にくくなっていますが、よろしければお付き合いください。
昨年は第2子出産前に投稿予定だったのですが、妊娠高血圧症の傾向があり入院・手術が早まり、10日ほど先にエイヤッと投げ、主に出産当日~翌日にスマホのメモ帳で文章を作っていました。丸1日近く子はお預かりで暇でしたし、1時間ごとに検温やら処置やらで起こされますし、眠くならなかったので大変はかどりました。産後ハイ状態ってこういう作業に費やすものではないと思うのですが、体の仕組みはすごいですね。
4年前のロードバイク Advent Calendar 2021では「産後1年目でブルベ復帰、SR獲得を目指した話」を投稿しました。第1子のときは手探り状態で、当時のブルベ年度末である10月に600kmを何とか走り終えたという状況でした。今回第2子出産後は、ほぼ計画的にSR獲得と1000km完走まで進められました。
回復を信じる
まずは妊娠中の話から。第1子(長男)のときは出産まで6本の記事に残してありました。

ブルベはここまでと自分で決めた妊娠5ヶ月までに、2割引きくらいの力でも完走できそうなのを選んでSR獲得。以降も、腹囲があまり大きくならなくて出産直前まで動きやすかったのですが、何のことはない、当時37歳で高齢妊娠が一因の妊娠高血圧症のせいでした。最後ちょっとやばくて帝王切開になりました。出産後、子どもは1ヶ月間お預かりになったので体の回復は早かったのですが、子どもが退院してからは体力も頭の働きも低下。マミーブレイン(記事参照)で復帰1本目はコース逆回りDNFでした。それでもSR獲得が途切れなかったことは自信になりました。もちろん、オダックス近畿の開催回数が多くて選択肢が豊富なこと、都会住みでベビーシッターや家事代行を頼みやすいことが前提としてありますが。
今回は妊娠3ヶ月でSRが確定し、つわりが軽くて苦労しなかったこともあり、記事は書いていません。妊娠高血圧症の予防で抗血小板薬(アスピリン)を内服したので、事故には前回以上に気を付けました。待ちに待ったオーダーロードのHGSBTが出来上がったばかりでしたが、3本ローラーで時速0キロ落車をしたので、今回はローラー練はやめておきました。通勤はアップライトな姿勢で乗れるブロンプトンで、軽くて扱いやすいT Line(チタン)に替えました。6ヶ月頃からお腹に太腿が当たってガニ股になりますが、前傾が浅いのでペダリングへの影響は少なく長く乗れました。8ヶ月で前傾姿勢が取りにくくなり、ハンドルが遠く感じるようになって乗るのをやめました。第1子のときにもしブロンプトンをメインに乗っていたら、ポジションを調整してもっと長く乗ろうと考えたかもしれませんが、すぐ回復するという自信があったのですんなり徒歩移動に切り替えました。毎日8000歩を目標に歩きました。
目標を立てる
ブルベに復帰したら一番走りたかったのは、オダックス近畿のフレッシュ(Flèche)でした。韓国からブロンプトンランドヌールのソンさんたちが参加されるとのことで、ブロンプトン2チームのメンバーには産後のバタバタでわがままをお願いしつつ、ご一緒させてもらうことになりました。産後4ヶ月の予定でした。
それに向けて逆算し、入院中は1日3000歩を目標に室内を徘徊していました。帝王切開で4日間は鎮痛剤が必要で、早く歩こうとすると疲れましたが、体を動かすコツはあって何とかなるものです。一方、回復を信じるあまり(それに長男の世話で自分の時間がなかなか取れないため)トレーニングをサボっていたツケは確実にあり、前回よりたるんだお腹は腸を保持する力がなく、寝返りをすると塊として動いて脇腹をヒットして痛いというように、体幹の筋力はボロボロの状態でした。
それでも自転車、特にアップライトな姿勢のブロンプトンというものはすごい発明で、産後2週間後にT Lineでゆるゆる接骨院に行ったところ、すっと28km走れました。T Lineはゆっくりでも爽快感の得られる自転車で、すごく気持ちよかったのを覚えています。1か月後にはお気に入りのC Line(スチール)でまた走り、回復を実感しました。
そんな順調な体調とは逆に、イマイチだったのがメンタルのほうでした。産後ハイ状態だったのは最初に書いた通りですが、母子同室で3~4時間ごとに世話をしつつ、油断すると2時間睡眠で寝不足なのに元気。何か後からキそうなヤバい予感はしました。1週間で母子同時退院でしたが、ここで私が依頼したことを夫がやっていない&やらなくてもよいことをしでかすというトラブルが複数判明。それを切っ掛けに、極度のイライラ+憂鬱+流涙というメンタル不調になりました。いわゆるマタニティブルーです。多忙とはいえ、数個の依頼をきちんと具体的に箇条書きで送っているのになぜ? 収入は産休・育休を挟んでも私のほうが多いので、”稼いでいるから”はうちでは通用しません。マタニティブルーというのは産後のホルモン変化で思考がやられて内面から起こるものと思っていたのですが、外の要因も大きいという発見がありました。幸い、自分へのご褒美で買ったアイスケーキがてきめんに効き、甘い物で出るというエンドルフィンやドーパミンに抗うつ作用があるのも実感できました。一方で、今回マミーブレインは全く出ませんでした。
産後1ヶ月半で54km・累積標高960kmのヒルクライム練習をしました。
すごく楽しそうやな…。
だいたい走れる感触がつかめたので、フレッシュまでに200kmブルベを走ることにしました。が、BRM314守口発300kmに北海道からブロンプトンで3人参加されると聞いて、思い切って産後3ヶ月に300kmを復帰戦にしました。易しめのコースでしたが、体力低下かつ向かい風で最後は泣き言が出ました。

肝心のフレッシュは、珍しく体調不良によるDNFでした。

新たな課題
ちょうど4月のタイミング、産後4ヶ月で仕事に復帰。保育園のおかげで体を労わり回復させることができ、さらにブロンプトン通勤往復30kmである程度は体重・体力が戻りました。今シーズンの最大目標は1000kmブルベをブロンプトンC Lineで走ることでしたが、それに向けてあえてブロンプトンではなくオーダーロードのHGSBTでSRを獲得しました。直近でロードを乗り込んでいた頃に合わせたジオメトリーなので、前傾が深めで筋力が必要なのです。また、ブロンプトンに乗っていると「まあブロンプトンだからね」と自分に甘くなってしまうところが、ロードに乗るとなぜか自分を追い込んでがんばれるのです。この作戦は成功で、ブロンプトン通勤中でも”この区間だけはがんばる”というように意識が変わりました。



300km×2本、400km、600kmでSRを獲得しました。
とまあ、DNFなくクリアし順調だったのですが、その裏には課題も多く…。子どもが2人になると1人目の経験から楽できることも多い一方、1人目の育児は初めてを更新中なわけです。私にとって問題だったのは、長男の週末半日の習い事をブルベのために振り替えると、平日半日の有給休暇を2回=1日分取らねばならないということでした。子2人ということは体調不良の子も2倍、しかも数日の時間差でやってくるので、子の看護休暇10日分などすぐなくなって有休を費やしています。今、来年3月までの有休が心もとなく、早期にSRを決める目途が立たずに泣いています(T_T) 習い事、厳選すべきでした。
子どもの風邪はほぼ毎回自分にうつります。避けられません。1人目のときに免疫がついたのかだいたい軽症ですが、1年で10回くらい風邪に罹っています。風邪の合間にブルベに出ているようなもので、DNSにならないのが不思議なくらいです。今年はブルベ中もしくはブルベ後に子どもどちらかがほぼ毎回発熱し、よく対応の指示を仰ぐ電話が夫から掛かってきました。
次の項目、トレーニングにも通じる部分ですが、自由時間を確保するのがやはり難しいですね。2人になったからといって著しく時間が減るものでもないですが。入院中に助産師さんから「2人いるのでいろいろ時短してくださいね」とアドバイスされました。時短という観点は大事で、楽する目的でサービスや商品を選んだのにイマイチ、というときは時短につながっていないことがよくありました。例えば外食。家なら子どもたちが食べるのを見守りつつ家事ができるのに、外だと食べ終わるまで待つくらいしかできません。ベビーシッターを頼むと、長男が大人手が増えて構ってもらえるのが嬉しくなってちょけて、いつもより負担が増えるなんてこともありました。楽をしたいのか時短もしたいのか意識して自分がやること・誰かに頼むことを整理すると、もしかしたら自由時間が増えるかもしれません。
トレーニング
Twitter(X)でブリーフィング、ゴールで自分の立ち姿が写っているのを見ることがありましたが、とにかく姿勢が悪かったです。反り腰+猫背で肩・背中の痛みも強く、温泉や接骨院に通いましたが効果は一時的でした。体重減少も頭打ち。年齢も42歳の中年ですから、何らかのトレーニングは必須でした。でも時間ないんですよね。
あるときTwitterで見かけたダイエット・筋トレ&ストレッチ総合アプリを試しにインストールしてみたところ、提案された筋トレが週3回・1回20分だったので、”それなら何とかできるんじゃないか?”と思ったのが当たりでした。

子どもが寝る22時以降には何もやる気が起きないため、まだ暑い時期だったので帰宅後~洗濯&シャワーの時間にやることにしました。すると、筋トレできない日は”今日は20分の余裕があるぞ”と思えるようになりました。本当に物は考えようです。結果、食事管理…は神経質になり過ぎる性格なのでほどほどにしつつ、週4~5回の筋トレ&ストレッチで1.5ヶ月で2.6kg減量できました。まさか第1子出産前の体重にまで戻せるとは。ストレッチと筋トレのおかげで、体の位置感覚が以前より鋭くなり、登りのときのポジションが変わるまでになりました。温泉や接骨院でほぐしても、自分で動かさないと体は改善しないのだなと実感しました。
実走・固定ローラー練・3本ローラー練・筋トレ、どれも役に立ちますが、もともと筋力の少ない女性・筋力の落ちた産後には筋トレは時間効率のよいトレーニングだろうと思います。
ついに1000km!
ブロンプトンでの1000kmブルベ1本目はBRM920宮城1000kmでした。ダイエット・筋トレのおかげで1年待たずして完全に体力・筋力を戻すことができました。1000kmブルベ自体が6年ぶりでしたが、一度ロードバイクで走ったことがある経験は大きく、自分のリミットを見誤ることなく完走できました。


なんと走行編(後半)はまだ途中です。気が向きましたらまたチェックしてやってください。
2本目の1000kmはBRM1031近畿1000km近江八幡 賀の道 (全) でした。累積標高は7,560mと控えめで、2泊目は温泉に入ることができ、終電チャレンジも間に合い、満足のいく完走でした。こちらの走行記録もまだ先になりますが、よろしければフォローしてください。ちなみにサブタイトルは(仮)「爆弾低気圧にあいにいこう」です。

1000kmブルベで留守中、子守は夫とベビーシッターさんにお願いしました。帰宅してひさしぶりの出勤日、子守に慣れた夫が子どもたちの朝食の準備や着替えをテキパキとこなしていました。”やろうと思えばできたんやん”と言いたいのは飲み込み、過去のことは一旦水に流し、思い切って留守を任せるメリットもあったのだな思いました。
まとめ
第2子出産後1年以内に、ブロンプトンで1000kmブルベを2本完走するまでに起こったこと、行ってきたことを書きました。走行記録はまだ書けていませんが、今後アップ予定です。これから赤ちゃんを迎える方への参考になればと思います。書き切れていないこともあるので質問は気軽にどうぞ。



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